記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
突然の動悸や息切れ、めまい、不安感などに襲われる「パニック障害」。このパニック障害に、漢方薬は効くのでしょうか?また副作用などはあるのでしょうか?パニック障害に効果のある漢方薬について解説していきます。
東洋医学では、体中に巡っている「気(生命エネルギー)」が乱れることにより、「血(血液)」や「水(血液以外の体液)」のバランスが崩れ、病気になると考えられています。
パニック障害の場合は、この気が逆流することにより不安感・イライラ・のぼせなどの症状が起こるとされています。そのため、気を鎮める効果のある漢方薬の処方や、発作を抑える治療法が用いられます。
漢方薬は、自然の草木や根を使用して作られた生薬で、西洋医学で用いられる化学合成した薬よりも効果が穏やかで、副作用のリスクも少ないとされています。しかし、効き目が緩やかなため即効性は期待できず、発作や不安感をすぐに抑える場合の使用には適していません。そのような場合は、抗不安薬の方が有効とされます。
漢方薬は副作用のリスクや体への負担が少ないため、長期間の使用に適しています。また、複数の生薬を組み合わせて、個人の症状に合った漢方薬を作ることもできます。
「長い間パニック障害の治療を行っており、ある程度症状はよくなったけれどまだ不安はある」というような人は、漢方薬を用いることで症状が改善する可能性があります。
漢方薬は効き目が緩やかなため、即効性は期待できません。突発的・重症な発作や症状に対しては抗うつ剤や抗不安剤の使用が適しています。また、漢方薬を使用する際は、最低でも2週間ほど服用し様子を見るようにしましょう。
漢方薬はドラッグストアやインターネットでも販売されていますが、自分の体質や副作用、ほかの薬との飲み合わせに配慮することも重要なので、医師や薬剤師に相談してから購入するようにしましょう。
パニック障害の治療を長期間受けていて、あまり効果が見えない人は、漢方薬を使用してみるのもいいでしょう。細かい症状の悩みや体質に合った漢方薬を選ぶことで、症状が改善する可能性があります。