記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
日本では推定130万人が感染しているとされる「B型肝炎ウイルス」。このB型肝炎は、性行為で感染する可能性はあるのでしょうか?また、感染を予防するにはどうすればいいのでしょうか?
B型肝炎ウイルスは、血液だけでなく精液、腟液、唾液、尿などの体液にも含まれるため、オーラルセックスを含む性行為で感染することがあります。
B型肝炎は、以前は輸血や注射針の使い回し、母子感染による発症がほとんどでしたが、現在の医療機関ではきちんと対策を行っているため、そういった経路での感染者数は減少傾向にあります。
しかし、変わらず要注意なのが性行為による感染です。国内の成人の急性B型肝炎の多くは、性行為による感染が原因と考えられています。
性行為でB型肝炎に感染する確率に関しては明言できませんが、海外の報告によれば、1994〜98年の間に発生したB型肝炎のうち、およそ4〜5割は異性間での性行為が原因というデータが得られています。特に不特定のセックスパートナーが多い人は、感染のリスクが上がるので注意が必要です。
B型肝炎の潜伏期間は1〜6ヶ月と個人差がありますが、おおよその平均は3ヶ月程度です。体内に侵入したウイルス量が多ければ多いほど、潜伏期間は短くなります。
B型肝炎を発症すると、徐々に全身の倦怠感や発熱、頭痛、吐き気、食欲不振、黄疸などの症状が見られるようになります。
性行為によるB型肝炎の感染を予防するには、まずコンドームの装着は必須です。ただし、B型肝炎ウイルスはC型肝炎ウイルスなどよりも感染力が強いため、オーラルセックスやディープキスでの感染事例も報告されています。
このため、パートナーがB型肝炎の感染者の場合や、不特定多数の人と性行為をする人は、B型肝炎ワクチンを接種しておくことが重要です。
B型肝炎ウイルスは感染者の精液や腟液などの体液にも含まれているため、性行為で感染する可能性があります。感染力の強いウイルスでもあるため、性行為のときには必ずコンドームを装着し、また感染のリスクが高いようであれば、ワクチン接種を検討しましょう。