記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/30
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
咳喘息は、咳が頻繁に出る病気のため、周囲の人に感染するか心配だという人もいるでしょう。しかし咳喘息は実際に感染する病気なのでしょうか?咳喘息の感染や症状について解説していきます。
結論から言うと、咳喘息は感染症とは違い、他の人にうつることはありません。
しかし、咳が頻繁に出ている原因が感染症であった場合は、唾液の飛沫などを介してうつる可能性があるので、マクスなどで予防しましょう。
喘息患者が他の人から感染症をうつされると、通常の人より咳の症状が酷くなる場合が多いといわれています。そのため、日頃から手洗いうがいを欠かさず行い、インフルエンザの予防接種を受けておくなど感染症対策をしておきましょう。
咳喘息とは、風邪ではないのに咳が頻繁に出る症状のことを言います。
一般的に喘息と言われる症状は、気管支喘息であることが多く、咳喘息はその気管支喘息(喘息)になる一歩手前の病態になります。喘鳴(ぜいめい:ゼイゼイ、ヒューヒューとしていること)のない空咳・気道が狭くなる・気道が過敏になるなどの症状が伴い、放置しておくと咳喘息の約3割が本格的な喘息になるとされています。
そのため、咳喘息の症状がある場合は早期治療が望まれます。また、咳が一時的におさまったとしても、免疫力が下がったときなどに再び症状がぶり返すことがあるので、継続的な治療が必要です。
咳喘息の主な症状は咳ですが、喘息のように呼吸困難に陥るほどの咳が出ることはありません。風邪に伴うような咳が2ヶ月~1年以上続き、一度症状がおさまっても再び再発します。咳が出始めるのは、ほこり・ダニなどの多い場所に行ったことがきっかけとなるケースが多く、ストレス・疲労・季節の変わり目・寒暖差などによっても発症します。
咳は少なくとも8週間以上持続し、アレルギー性の咳喘息の場合は、鼻水やかゆみなどのアレルギー症状を同時に伴うことがあります。咳の持続に加えて、以下のような症状が見られる場合は、咳喘息の可能性があります。
通常の咳は、数日でおさまるか、風邪の治った後に少し続く程度のことが多いです。
そのため8週間以上続く咳がある場合は、何らかの病気の可能性があります。
咳喘息は放置しておくと、本格的な喘息に進んでしまう可能性があるため、早期治療が必要になります。また、他の病気を患っている可能性もあるので、咳の原因を特定するためにも医療機関の受診が必要です。咳喘息や喘息の疑いがある時は、呼吸器内科を受診し専門医の診察を受けましょう。
咳喘息自体は周囲の人に感染することはありません。しかし、咳の原因が喘息ではなく、風邪やその他のウイルスによる可能性もあるため、手洗い・うがい・マスクなどの予防策はしっかりと行いましょう。また、咳以外の症状がなく空咳が8週間以上続く場合は、一度専門の医療機関で診察を受けましょう。