記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
咳喘息も気管支喘息(喘息)も咳が出る病気ですが、違いがあります。この記事では、咳喘息の症状や原因、治療内容などについて、喘息との違いを含めて解説していきます。
風邪をひいていない(すでに治っている)のに、咳が数週間以上続く場合は、咳喘息の可能性があります。
咳喘息は、気道が炎症を起こして狭くなることで、慢性的な咳が出る、さまざまな刺激に過敏になるなどの発作が起こります。また、咳が一次的に治っても再発を繰り返すこともあります。
咳喘息の発作は、寒暖差・受動喫煙・運動・飲酒・ストレス・ほこり・ダニなどが原因で引き起こされ、年々患者数が増加しているといわれています。特にアレルギー体質の人の発症率が高く、これはアレルギー体質の人は気道の炎症が起こりやすいためだと考えられています。
これらの症状に心当たりがあるときは、呼吸器科・アレルギー科・耳鼻咽喉科などの専門医に診てもらいましょう。
咳喘息になると、喘鳴(ぜいめい:ゼイゼイ、ヒューヒューと呼吸すること)のない空咳が1ヶ月~1年以上続きます。呼吸困難に陥るほどの咳が出ることはなく、発熱や痰などの他の症状はあまりありません。その他の特徴として、以下のようなものが挙げられます。
症状が酷い場合は、上記の他に、胸痛・嘔吐・失神などの症状が起こることもあります。
咳喘息を放置しておくと、本格的な喘息に進行してしまうので、早期治療が必要になります。
咳喘息の症状は、風邪薬・抗生物質・咳止めを使用してもほとんど効果が得られません。咳喘息の治療には以下のような薬が使用されます。
薬を服用して一時的に症状が改善しても、再発する可能性が高いので、数ヶ月間は治療を続けて様子を見るのが一般的です。また、咳喘息は放置しておいても自然に治る場合がありますが、約3割は本格的な気管支喘息(喘息)に進行するといわれているので、早期治療を受ける必要があるでしょう。
咳喘息は、慢性的な空咳が続きますが、咳以外の症状は特にないのが特徴です。また、喘息のように呼吸困難になるほどの重症にはなりにくいです。しかし、放置しておくと本格的な喘息に移行する確率が高いので早期治療が望まれます。また、咳喘息に市販の風邪薬や咳止めは効果がないので、必ず呼吸器科・アレルギー科・耳鼻咽喉科などを受診しましょう。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。