アレルギーの原因は妊娠中の食事とは関係ないって本当?

2018/5/28

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

「食物アレルギー」は小さな子どもから大人まで、幅広い年代にみられるアレルギーのひとつです。しかし親であれば、子供にはアレルギーをもって産まれてきてほしくないですよね。これを読んでいるお母さんの中には、妊娠中の食事に気をつけて生活している人もいるかもしれません。そこで今回は、アレルギーの原因や仕組みについてご紹介します。

子供のアレルギーは妊娠中の食事が原因なの?

妊娠中にお母さんが食べるものは、血液によって赤ちゃんに運ばれます。そのため、食べものに敏感になっている人もいるかもしれません。以前は妊娠中に卵や牛乳など、アレルギーが心配になるような食材は避けた方がよいといわれたこともありました。しかし現在では、さまざまな研究によって「妊娠中または授乳中のアレルギー予防のための食事制限は、十分な根拠がない」と考えられ、食事制限による赤ちゃんの成長不良やお母さんの体重増加不良の方が懸念されています。

特定の食べものを避けるのではなく、栄養バランスのとれた食事を心がけることが、母子ともに健康でいられる秘訣と言えるでしょう。

アレルギーの原因になりやすい食べ物は?

私たちの体には、「免疫」という体に害のある細菌やウイルスなどから体を守る力が備わっています。食物アレルギーは、この「免疫」が無害なはずの食べものに過剰に作用してしまうことで、体にさまざまな症状が現れることをいいます。原因となるのはタンパク質です。ある特定のタンパク質を異物として体が反応すると、血液中のIgEという抗体が反応してアレルギー症状が出ます。

食物アレルギーの原因となりやすい食べものは、卵・牛乳・小麦といわれ、ここに大豆・米を加えた食べ物は5大アレルゲンとも呼ばれています。1歳前後の子供に多くみられるのは卵・牛乳・小麦・大豆などによる食物アレルギーですが、成人を過ぎるとカニなどの甲殻類や果物、そばなどが原因としてよくみられるようになり、年齢とともに原因となる食べ物は変化していきます。

また、子供の場合は成長することで「耐性の獲得」し、年齢とともにアレルギー症状が自然と治まってくることがあります。

おわりに:妊娠中の食事は、栄養バランスを考えよう!

アレルギーを気にして特定の食べものを避け続けたりすると、赤ちゃんやお母さんに影響が出ることも考えられます。あまり気にしすぎることなく、栄養のある食事を通して、健康的なマタニティライフを過ごしましょう。

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