パニック障害をチェックする方法はある?どんな人がなりやすいの?

2018/6/15

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

パニック障害とは、人の多い場所にいるときや何か特定の状況に陥ったときに、動悸や震え、息苦しさなどの発作を起こしてしまうことです。この記事では、パニック障害の症状のチェックリストを紹介します。
記事の中で診断することはできませんが、専門機関を受診するときの目安になると思いますので参考にしてください。

パニック障害かな・・・と思ったら、以下の症状をチェック!

パニック障害はパニック発作が起こるものです。
パニック発作とは以下の13つの身体症状および精神症状のうち、少なくとも4つ以上の症状を認めます。さらにその発作は急激に始まり、数分以内にピークに達するものを言います。
パニック障害かなと思ったら以下の症状に4つ以上思い当たる症状が無いかを確認してみましょう。

  1. 動悸、心悸亢進および心拍数の増加
  2. 発汗
  3. 身体の震え
  4. 息切れ、息苦しさ
  5. 窒息感、喉に何か詰まったような感じ
  6. 胸痛、胸部不快感
  7. 嘔気、腹部の不快感
  8. めまい、ふらつき
  9. 現実感喪失、離人症状(今起こっていることが現実ではない、自分が自分自身でないような感覚)
  10. コントロールを失う、気がくるってしまったのではないかという恐怖
  11. 死への恐怖
  12. 異常感覚、身体の一部が痺れたりうずいたりする患児
  13. 冷感、寒気、熱感。

パニック障害の症状は?

パニック障害の症状はパニック発作、予期不安、広場恐怖の3つが主な症状となります。
パニック発作とは前述した13の症状のうち4つ以上が現れることです。

予期不安とはパニック発作を経験することによって起こる不安のことをいいます。予期不安には重大な病気であるかもしれないという身体的不安、自分を保てなくなるかもという精神的不安、周囲から悪く思われているのではないかという社会的不安の3つの種類があります。

予期不安が高まってしまうとその状況を回避しようとする回避行動をとってしまいます。回避行動をとると次に同じ状況に直面したときに不安がさらに高まってしまい、最終的には自分の行動範囲を狭めてしまったり、日常生活に支障をきたしてしまうのです。

広場恐怖とは人の多い場所に対する恐怖であり不安が激しくなった時に容易に逃げられないような人が多くにぎやかな場所に対して恐怖を抱きます。
また、誰からの助けも得られない状況にも恐怖を抱きやすく結果として日常生活に影響を及ぼしてしまいます。

パニック障害になりやすい人は?

パニック障害になりやすいのは、他人の目を気にする人、仕事熱心で真面目な人、もともと不安や恐怖心が強い人、他にもうつや自律神経失調症など心の病気を患っている人、感応性が高く他人の気分が伝染しやすい人、傷つきやすい人であるとされています。

他にも親から離れることが不安だった人や暗所や閉所や人を怖がっていた人もパニック障害になりやすい性質を持っています。
また、タバコやお酒、コーヒーが好きな人もこれらに含まれる抗不安作用の反動によっておパニック発作になりやすく、20~30歳代の女性もパニック障害になりやすいと言われています。

パニック障害の発作が起こる原因は

パニック障害が起こる原因は現在のところまだ正確には明らかになっていません。
しかし研究が進み、近年では脳の機能異常がパニック障害の原因となっていると考えられています。

パニック障害の起こる原因の1つに脳の呼吸中枢との関係が指摘されています。パニック障害の発作を起こす人は体質的に二酸化炭素を感知する働きをもつ延髄の中枢化学受容器に過感受性(通常より過剰に反応してしまう)があると推測されています。そのため、睡眠中や安静時でもわずかに二酸化炭素が上昇すると酸素不足と捉えてしまうため、酸素の量を補おうと呼吸促進や心悸亢進などの身体症状が見られるようになります。

2つ目は扁桃体との関連です。扁桃体とは防御装置の役割をもち、身体症状が出現するとその状態を回避するための情報が得られる部分です。
前述した呼吸促進などの身体症状が扁桃体に伝えられると生命の危機的状況と誤った認識をし、その状況を回避させるために交感神経が活発となり、結果としてパニック発作を引き起こしてしまいます。
パニック障害の人はこの扁桃体が過敏になっていると推測されており、交感神経の過活動状態が継続しやすく、これがパニック発作の原因となっていると考えられています。
さらに本来、扁桃体の過活動を抑える働きのある前頭前野にも機能不全があると考えられています。

おわりに:パニック障害になりやすい人は特に注意を

パニック発作に該当する症状が4つ以上当てはまるとパニック障害であるとされます。また、パニック発作以外にも予期不安や広場恐怖といった症状があり、日常生活に支障を及ぼすことがあります。
特に自分がパニック障害になりやすいという人はパニック発作に該当する症状が出現していないかどうかをチェックし、早期にパニック障害を発見することで日常生活に支障をきたさずにうまく付き合っていきやすくなるでしょう。

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