記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/7
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
楽しい飲み会の翌日、激しい頭痛や吐き気、だるさなどの「二日酔い」に悩まされた経験はありませんか?今回の記事では、そんなツラい二日酔いを治す効果があるとされる食べ物についてご紹介していきます。
二日酔いを治す効果が期待できる食べ物をいくつかご紹介します。
二日酔いによる頭痛に効くとされる栄養素は、ビタミンB2とマグネシウムです。それぞれを含む食べ物としては、以下のものが挙げられます。
「二日酔いにはラーメンが効く」という噂がありますが、これはある意味本当といえる部分もあるでしょう。二日酔いを治すには、アルコールを代謝するためのエネルギー源である糖質とタンパク質が必要ですが、ラーメンには糖質である麺や、タンパク質のチャーシューや卵などが含まれています。また、スープからは塩分や水分、野菜からはビタミンも補給できるため、二日酔い後の栄養補給という面では役にたつ部分もあるかもしれません。
ただし、ラーメンの具材やスープには脂肪分や塩分が多く含まれているので、二日酔い対策としては食べない方がいいでしょう。また、二日酔いのときは胃腸も弱っているので、無理やりラーメンを食べると下痢につながる恐れもあります。
ラーメンを食べるよりも、まずは水や経口補水液で水分補給をするところから始めましょう。
二日酔い予防のドリンクなどに含まれる「ウコン」(秋ウコン)はターメリックと呼ばれ、実はカレー粉にも含まれています。そしてウコンの主成分であるクルクミン(アルコールの代謝能力を高め、毒素の分解も促進するとされるポリフェノールの一種)は脂に溶けやすい性質のため、ドリンクやサプリとして水と一緒に摂取するよりも、カレーのような油脂分を含む食べ物と一緒に摂取した方が、吸収効率がいいと考えられています。
ただし、ウコンに含まれるクルクミンのアルコール代謝作用が必ずしも二日酔いの回復に役立つとは言えません。研究者の中からはウコンの効果を疑問視する声も出てきていますし、二日酔いで弱った胃腸にスパイス使ったカレーを食べてしまうと、弱った胃腸をさらに刺激して症状が悪化してしまう可能性があります。
二日酔いへの対処の基本は、安静と水分補給です。まずはゆっくり休養をとり、経口補水液やスポーツ飲料などで水分を補給し、食べ物は消化の良いものを食べるようにしてください。
卵やしじみ、ラーメン、カレーなど、身近な食べ物でも二日酔いを改善する効果が得られる可能性があるといわれています。
ただし、二日酔い対策の基本は、あくまでも水分補給と休養です。あやしげな情報に惑わされて胃腸に負担をかけるような食べ物を食べると、二日酔いの症状がさらに悪化してしまう可能性があります。
ついつい飲み過ぎてしまった日の翌日は消化の良い食べ物で栄養を補給し、水分補給をしながらゆっくり休みましょう。