記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
何らかのきっかけで血液が凝固し、脳の動脈に詰まって狭窄を起こす「脳梗塞」は、非常に再発率の高い疾患として知られています。
今回は、一度脳梗塞を経験した人が再発を予防するためにすべきことについて、大きく4つのポイントに分けてご説明していきます。
脳梗塞の再発予防のために気を付けたいポイントとしては、以下の4つがあります。
これらすべてを十分に行うことで、再発率の高い脳梗塞であっても、ある程度の予防効果は見込めると考えられています。
次項からは、これら4つの脳梗塞再発予防策について、それぞれご説明していきます。
脳梗塞、ひいてはその原因となる血栓ができる背景には、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病が潜んでいるケースが多いです。生活習慣病にかかっていると血液の粘度が高くなり、血液が凝固しやすくなってしまうため、血栓ができやすくなってしまうのです。
そこで、脳梗塞の再発予防には、発症の危険因子となる生活習慣病の治療に専念することが、効果的であるとされています。以下では、高血圧・糖尿病・脂質異常症の代表的な治療内容を簡単にご紹介していきます。
不規則な生活や運動不足は、脳梗塞再発のリスクを高めます。一度発症した人は過去の生活習慣を見直し、以下の点に留意しながら、生活習慣の改善に取り組みましょう。
脳梗塞を予防するためには、血液の流れを良くしたり、血液が凝固しにくくするための治療薬を生涯飲み続けなければなりません。以下に代表される抗血小板薬・抗凝固薬は、医師の指示する用法・用量に従って服用を続けることが重要です。
ここまでで紹介した3つを実践しても、血栓ができてしまい解消されない場合は、血栓を取ったり、血管を拡張させる外科手術が必要になるケースもあります。基本的には生活習慣の改善や薬で治療することになりますが、治療法のひとつとして外科手術もあり得るということは、覚えておきましょう。
脳梗塞の再発を予防するには、この記事で紹介した4つの予防策すべてを、継続的に行う必要があります。症状の落ち着く慢性期になると、治療や予防策を続けることに意味を見出しにくく中断したくなることもありますが、自己判断での中止は危険です。定期的に病院に通い、医師の診断・指示のもとで、しっかりと再発予防に努めてくださいね。