記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/7
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
飲みすぎた日の翌日、二日酔いで下痢に悩まされるという方は少なくありません。では、この二日酔いによる下痢は何が原因で起こるのでしょうか?また、どんな対処法が有効なのでしょうか?おすすめの薬を併せて解説します。
アルコールは、食べ物と同様にまずは胃や小腸で吸収されます。特に小腸は、お酒のおよそ8割を吸収するといわれているのですが、お酒を飲みすぎるとこの小腸の粘膜の酵素の作用が弱まり、水分や塩分、糖分などが吸収されにくくなることで下痢が起こることがあります。
そして、小腸で消化しきれなかったものが大腸へと流れることで、排出物も増えます。するとこの内容物を早く出そうと大腸の蠕動運動が活性化し、通過スピードが速くなります。その結果、水分の多いまま排便されることとなり、ますます下痢便になってしまうのです。
二日酔いでいつも下痢が起こるという人向けに、対処法をいくつかご紹介します。
アルコールの利尿作用に下痢が加わると、体は水分不足に陥り、脱水症状を起こす危険性があります。まずは、経口補水液やスポーツドリンクなど、糖分や塩分が含まれ吸収率の良い飲み物を摂取するようにしてください。特に経口補水液は、脱水状態の体に必要なミネラルも含まれているのでおすすめです。
そもそもの飲酒量が適量を超えている可能性があります。飲酒量を見直しましょう。
お酒と一緒に食べているおつまみが、脂っこいものばかりではありませんか?脂質や糖質の多い食べ物は胃腸に負担をかけ、下痢の原因になります。おつまみには、消化にいい食べ物をなるべく選ぶようにしてください。
二日酔いで下痢が続いているときは、おかゆやうどん、スープなど、胃にやさしいものを食べるようにしましょう。脂っこいものや辛いもの、冷たいものなど胃腸を刺激するものは避けてください。
二日酔いによる下痢は、無理に止める必要はありませんが、下痢が続いて辛かったり、外出の用事がある人などは、下記の薬を服用するのも一つの手です。
二日酔いによる下痢は、アルコールの影響で小腸が水分をうまく吸収できなくなったことが原因です。下痢が続くなら、まずは脱水症状が起こらないよう、水分補給に努めましょう。また、消化に良い食べ物を選ぶようにして、胃腸への負担を減らしていくことが大切です。