記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
貧血の治療を受ける場合は、何科を受診すればいいのでしょうか?また、治療に使われる薬にはどのようなものがあるのでしょうか?貧血のときに受診すべき診療科や、治療薬について解説していきます。
貧血は原因によりさまざまな種類がありますが、貧血の90%以上は体内の鉄分不足により起こる「鉄欠乏性貧血」だとされています。女性は過多月経による貧血が1番多く、次に消化管による貧血が多いとされています。また、その他の原因として、腎臓や血液の病気が挙げられます。
子宮の筋肉は、収縮することにより生理の出血量を減らす効果があるため、女性の貧血の場合はこの収縮機能を弱める子宮の病気の有無や、出血の量を確認をします。
婦人科や消化器科で異常が見つからない場合は、骨髄・腎臓・脾臓・血液の病気の可能性があるため、内科(腎臓内科・血液内科)を受診しましょう。
フェロ・グラデュメット、テツクールなどの薬があります。成分が少しずつ溶け出すため、吸収が比較的ゆっくりという特徴があります。服用する際は噛まないようにしましょう。
インクレミンシロップ、フェルム、フェロミアなどの薬があります。シロップは錠剤やカプセルと比べて飲みやすいため、子供や高齢者に適しています。
フェジン(鉄欠乏性貧血の治療薬)、エスポー(腎性貧血の治療薬)などの点滴薬があります。
貧血治療薬は、胃薬や制酸薬に含まれるマグネシウムやアルミニウムの吸収率を悪くしてしまうため、服用する際には2時間以上の間隔をあけましょう。
また、一部の抗生物質(テトラサイクリン系、セフジニルなど)と貧血治療薬は、一緒に服用するとお互いの吸収率を悪くしてしまうので、事前に医師や薬剤師に相談しましょう。
貧血の治療薬では、以下のような副作用が起こることがあります。
基本的に、貧血の症状がある時には、婦人科か消化器科を受診しましょう。ただし、症状によっては内科や泌尿器科がすすめられる場合があります。また、貧血の治療薬には、徐放性鉄剤・有機酸鉄剤・注射剤などがあり、副作用として黒色便や食欲不振、眠気、腹痛などが起こる可能性があります。黒色便の場合は時に気にする必要はありませんが、症状が悪化したり、気になることがある場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。