突発性難聴の補聴器の選び方は?

2018/6/20

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ある日突然耳が聞こえにくくなってしまう「突発性難聴」。もし突発性難聴になってしまった場合、補聴器をつけると聞こえが良くなるのでしょうか?また、どんな補聴器を選べばいいのでしょうか?

突発性難聴でも補聴器は有効?

まず突発性難聴とは、ある日突然聴力が低下するタイプの難聴です。片耳のみに症状が現れることが多く、子供から高齢者まで幅広い年齢で発症し、聴力の低下の程度は人によってかなりの差があります。また、高い音が聞こえにくくなる人もいれば、低い音から高い音まで全体的に聞こえにくくなる人もいるなどさまざまです。
発症原因は明確にはわかっていませんが、おたふく風邪やはしかなどのウイルス感染や、内耳の血流障害、ストレスの蓄積が関連しているのではと考えられています。

突発性難聴は、発症後すぐに治療をすれば聴力が回復する場合もありますが、およそ2/3の患者は回復せず、片耳難聴の後遺症が残ってしまうケースが多いです。しかし、こうした突発性難聴の場合も、適切な補聴器を使うことで聞こえやすくなる可能性があります。

突発性難聴の補聴器の選び方は?

突発性難聴は、片耳の聞こえが悪くなるという特徴があります。そういった難聴に有効なのが「クロス補聴器」です。

クロス補聴器では、聞こえない側の耳につける「送信機」と、聞こえる耳につける補聴器の2つを装着します。一般的な補聴器は、感知した音を増幅させて聞こえを良くしますが、クロス補聴器は電波を使って、聞こえない側の耳の音を聞こえる側の耳に送信することで、両耳の音を補う仕組みになっています。音の方向がわかりづらいというデメリットはあるものの、聞こえない側の耳からも言葉を理解しやすくなるため、聞こえやすくするという点では非常に有効です。

なお、クロス補聴器は重度の突発性難聴の人に使うもので、軽度や中等度の難聴であれば一般的な補聴器でも聞こえが改善する可能性があります。

どんなクロス補聴器を選べばいい?

クロス補聴器の値段には幅があるものの、送信機だけで10万円前後するものも多く、聞こえる側の耳につける補聴器も買うと合計30万円以上してしまうケースもすくなくありません。そんな高価な買い物だからこそ、以下のポイントに注目しながら購入しましょう。

用途に合わせて形を選ぶ
クロス補聴器には耳かけ型と耳あな型があり、例えば耳かけ型は高機能な反面汗に弱い、耳あな型は目立ちにくい反面扱いが難しい、などそれぞれメリット・デメリットがあります。また、メガネをかけている人であれば耳あな型の方が使いやすいですし、耳垢が溜まりやすい人は耳かけ型の方が適しているなど、向き不向きも異なります。ご自身の用途に合わせてチョイスしましょう。
聞こえる耳につける補聴器は耳かけ型にする
聞こえる耳につける補聴器は、耳かけ型にしましょう。耳あな型にしてしまうと、耳の中が塞がれて聞き取りづらくなってしまう可能性があります。

おわりに:人によって難聴の程度が異なる突発性難聴。どの補聴器がいいか専門医と相談を

突発性難聴の場合は、クロス補聴器という特殊な補聴器を装着するのが一般的です。ただし、突発性難聴は人によって難聴の程度に個人差があるため、一般的な補聴器でも聞こえが改善するケースもしばしばあります。専門医によく相談の上、聴力の程度に合った補聴器を選ぶようにしましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

補聴器(18) 選び方(9) 突発性難聴(20) 片耳(4) 耳かけ型(3) クロス補聴器(1)