花粉症って花粉の種類で症状が違うの?原因を特定する方法は?

2018/7/20

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

花粉症の症状は、花粉の種類によって異なるのでしょうか?また、原因となる花粉を特定する方法はあるのでしょうか?花粉症の種類別に解説していきます。

花粉症の種類で症状が違うの?

基本的には、花粉の種類によって症状に違いが生じることはありません。多くの場合は、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・咳・目のかゆみなどの症状が起こります。

スギ花粉とヒノキ花粉の症状の違い

花粉症の原因として代表的なものに、スギ花粉とヒノキ花粉がありますが、どちらの場合も、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・咳・目のかゆみなどの症状を伴います。
ただし、スギ花粉はヒノキ花粉と比較すると、目の粘膜に強く反応するという特徴があり、目のかゆみや涙などの症状が強く出やすいとされています。

ブタクサ花粉症、シラカンバ花粉症、ハンノキ花粉症

花粉症の中には、他のアレルギー症状を併発するものがあり、ブタクサ、シラカンバ、ハンノキによる花粉症は、果物過敏症を併発しやすいとされています。

果物過敏症は、食物アレルギー症状・口腔アレルギー症候群とも呼ばれ、野菜や果物を食べたときに唇や舌、喉などにかゆみや痛みの症状が起こるというものです。その理由として、ブタクサ花粉、シラカンバ花粉、ハンノキ花粉のタンパク質の構造が、果物や野菜のタンパク質に類似しているためだとされています。
そのため、これらの花粉症のある人は、果物や野菜にも注意が必要となります。

イネ花粉

主な飛散時期は5~6月ですが、秋にも注意必要です。鼻や目の症状のほかにも、小麦の食物アレルギーを併発する可能性があります。

ヨモギ花粉

河川敷や空き地の雑草などに群生しているため、散歩などで付近を通る際には注意が必要です。鼻水・鼻詰まり・目のかゆみなどの症状が起こります。

カナムグラ花粉

主な飛散時期は8~10月で、花粉量は少ない傾向がありますが、道端などに生息していることが多いとされています。鼻や目の症状のほか、メロンやスイカなどで口腔アレルギーを併発することがあります。

花粉症の種類を特定するにはどんな検査を受ければいい?

花粉症を引き起こす原因植物や、それに伴う症状も人により異なるため、まずは症状の原因を特定し、自分に合った治療法を受けることが大切です。花粉症の有無や原因となる花粉の種類を調べる検査は以下のようなものがあります。

血中IgE検査

血液検査では、血中の総IgEの量を調べる検査と、花粉に反応するIgE(特異的IgE)を調べる検査が行われます。

抗原特異的血清IgE抗体検査
IgEとは、花粉症などのアレルギー症状を引き起こす炎症物質です。
花粉症は、特定の抗原(アレルゲン)に対して働く特異IgEがあり、スギ花粉やヒノキ花粉専用のIgEが存在します。そのため、これらのIgEを調べることにより、どの花粉に対してアレルギー症状が起きているかが明確になります。

皮膚反応検査

花粉症の原因となる花粉の成分を皮膚に注射した後、15~20分後の体の反応を調べる検査です。

鼻粘膜(鼻鏡)検査

鼻鏡と呼ばれる専用器具を用いて、鼻の中の粘膜を検査します。

鼻汁好酸菌検査

鼻をかんだときに摂取した鼻汁を顕微鏡で検査します。好酸球と呼ばれる白血球の一種が多く見られる場合は、アレルギー性鼻炎と診断されます。

鼻粘膜誘発テスト

症状の原因となる花粉成分をしみ込ませた紙を、鼻の粘膜に貼り付けて、反応を調べます。

RAST(ラスト)検査

本人の血液と花粉成分を反応させることにより、特異的IgEに対する抗体の増え方を調べます。

おわりに:検査を受けて原因となる花粉を特定しよう

基本的に、花粉の種類によって症状に違いが生じることはありませんが、ブタクサ花粉症、シランカンバ花粉症、ハンノキ花粉症などでは他のアレルギー症状を併発することがあります。

また、花粉症を引き起こす原因植物は、血中IgE検査をはじめとする検査で特定できるので、治療を進めていくためにもまずは原因の特定を行いましょう。

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