風邪の原因はウイルスって本当?どうすれば予防できるの?

2018/6/24

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

風邪の原因となるウイルスには、どのようなものがあるのでしょうか?また、予防するにはどんな方法が有効なのでしょうか?風邪の原因ウイルスの種類や予防法について解説していきます。

風邪の原因はウイルス感染なの?

風邪の原因微生物の80~90%はウイルス

風邪は、鼻や喉が微生物に感染した状態のことで、原因となる微生物の80~90%がウイルスとされています。しかし風邪のウイルスは200種類以上あるといわれており、原因となるウイルスの種類を特定することは難しいです。

また、同じ名前のウイルスでも様々な型があり年々変異するので、一つのウイルスに対して免疫がついても、次々と新しいウイルスに感染して風邪をひいてしまうようになります。

風邪を引き起こす主なウイルス(インフルエンザ以外)

ライノウイルス
秋や春に多く発生するウイルスで、風邪の原因の約30~40%を占めています。主に鼻風邪の症状を引き起こします。
コロナウイルス
冬に多く発生するウイルスで、鼻や喉に風邪の症状が出ますが、比較的軽症ですむとされています。ライノウイルスの次に感染率が高いウイルスです。
RSウイルス
年間を通して発生しますが特に冬に多いとされています。乳幼児が感染すると、気管支炎や肺炎を引き起こす可能性があります。
パラインフルエンザウイルス
秋に発生するタイプと、春~夏に発生するタイプに分けられます。主に鼻や喉の症状を起こし、子供が感染すると重症化しやすい傾向があるとされています。
アデノウイルス
冬~夏に多く発生するウイルスで、プール熱もこのウイルスが原因となり発症します。咽頭炎・気管支炎・結膜炎などを引き起こす可能性があります。
エンテロウイルス
夏に多く発生するウイルスで、風邪や下痢などの症状を引き起こします。

風邪とインフルエンザの違い

インフルエンザは、風邪と同様に鼻や喉の感染により引き起こされる病気です。しかし、原因となるインフルエンザウイルスは、風邪と比較すると症状が重くなる傾向があります。
また、高熱や関節痛・筋肉痛などの全身症状のほか、インフルエンザ脳症・肺炎などの合併症などを発症することもあります。

疲れや冷え、ストレスも風邪の原因?

体が疲れていると風邪になりやすくなる

心身に疲労が蓄積すると、体の免疫力が低下して、風邪などのウイルスに感染しやすくなります。

冷え性は疲労や風邪の原因!

冷え性の人は、疲労や風邪を引き起こしやすい傾向があります。体温が低いと、新陳代謝や免疫力の低下を誘発するため、風邪を引きやすくなってしまうためです。36.5~37.0℃が、体内の酵素の働きが活発になる適切な体温とされています。
また、体温が1℃上昇すると免疫力が5~6倍アップするとされているため、風邪・疲労・アレルギーなどになりやすい人は、体温を上げることを心がけてみましょう。

精神的ストレスと肉体的ストレスが影響!?

一般的にストレスには、精神的ストレスと肉体的ストレスの2つに分けられます。

精神的ストレスとは、仕事上のトラブルやミス、失恋のショック、近親者の他界などにより引き起こされる精神的苦痛のことです。肉体的ストレスには、暑さや寒さ、肉体的な苦痛、火傷、出血などの体に生じる異変などがあげられます。

ただし、これらの2つは互いに無関係というわけではなく、精神的ストレスにより免疫力が低下して風邪をひきやすくなるなど、精神上のトラブルが肉体面に影響を及ぼすことも少なくないとされています。

風邪を予防するためにできることは?

風邪予防の3つのポイント

ウイルスは持ち込まない

ウイルスは、くしゃみや咳を介して周囲に飛散したり、ウイルスの付着した手で触れることで感染することもあります。電車やバスのつり革・ドアノブ・エレベーターなどの密室空間・パソコンのマウスやキーボードなど、外には様々な場所にウイルスが潜んでいる可能性があるのです。

そのため、帰宅をしたらしっかりと手洗い・うがいをする必要があります。特にうがいは、ウイルスに感染した粘膜に別の細菌がとりつく「二次感染」を防ぐ効果もあるため、重症化予防としても有効的です。

ウイルスを体内に入れない

ウイルスの侵入を防ぐためには、侵入経路となる鼻や喉の粘膜の潤いを保つことが重要です。
喉の粘膜にある繊毛と呼ばれる器官は、ウイルスなどの異物侵入をブロックする効果があります。しかし、乾燥するとその効果が弱まってしまうため、常に潤いを保つことが大切なのです。同じ気温でも湿度が高いほどウイルスの生存率は下がるといわれています。

部屋の中でもマスクを装着して気管支の潤いを保ったり、部屋の湿度を管理するなどの工夫をして、ウイルスをブロックしましょう。
また、体を内側から潤すことも大切で、豚肉・ハマグリ・牛乳などは体を潤す働きがあるとされています。積極的に摂取して体の潤いを保つようにしましょう。

ウイルスを増やさない

体を潤すと同時に、温めることも風邪を予防する上でとても重要となります。特に、首・足首・手首・お腹周辺の太い動脈が通ってる部分を、念入りに温めると効果的です。

また、体を内側から温める場合は、シナモンや生姜の含まれている飲み物がおすすめです。体温が上昇すると免疫力向上にもつながります。その他にも、十分な睡眠時間の確保や適度な運動を心がけて風邪になりにくい体づくりをしましょう。

おわりに:風邪の予防対策をしてウイルスの侵入を防ごう

風邪は原因となる微生物の80~90%がウイルスとされており、その種類は200種類以上に上るとされています。ウイルスは年々進化をとげていくため、帰宅時のうがい・手洗い、マスクの装着、体温を上げるなどの工夫で、ウイルスの侵入を防ぐことが大切です。

この記事に含まれるキーワード

ウイルス(34) インフルエンザ(80) ストレス(363) 予防(235) 原因(609) 風邪(98) 手洗い(21) マスク(20) うがい(9) 冷え性(23)