記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
色々な出来事が過剰に不安になってしまい、心身に支障が出てしまう「不安障害」。不安障害の人は、特に仕事への恐怖感が強まる傾向にあるとされていますが、これはなぜでしょうか。また、仕事と両立するためには、どんなふうに病気を克服していけばいいのでしょうか。
仕事をしていると誰しもミスをすることはあり、そのミスによって人は学習し、次につなげていけるようになります。しかし、そのミスによって恥ずかしい思いをした、ミスによって叱られて傷ついたなどミスをしたことにより精神的にダメージを受けてしまうと、仕事への恐怖感が強まってしまいます。
不安障害の原因は不明とされているものの心理的要因、社会的要因は密接に関係しています。特に日本は人との関わりによる不安障害である対人恐怖が多いとされ、人の目を気にして恥を重視する文化にあるといわれています。そのため、仕事のミスによる恐怖感は不安障害を悪化させて知らず知らずのうちに日常生活にも支障をきたしてしまうのです。
不安障害を抱えながらも仕事を頑張りたいという方のために、仕事と不安障害を両立するためにはどうすればよいのかをご紹介します。
まず、両立する上で最も大切なのが周囲のサポートを受けるということです。上司や同僚など身近な人に支援をお願いし、勤務時間や仕事量を調整してもらうことで症状が和らぐこともあります。上司や同僚に言いにくいという場合には産業医や産業カウンセラーに相談することも1つの手です。
また、かかりつけ医がいる場合にはかかりつけ医と産業医に連携して情報を共有してもらうことで、自分の状況をしっかりと伝えて支援をしてもらうことが可能です。
さらに、薬物療法で不安を軽減するのも有効な方法といえるでしょう。
不安障害の人が仕事に打ち込んでいくには、上司や産業医など職場の人の支援をあおぐだけでなく、自分でも不安障害とうまく付き合いながら仕事をしていく必要があります。
まずは仕事をしっかりと遂行できるよう自分自身を整えることが必要です。生活習慣を改善して規則正しい生活をしていくとともに自律訓練法、腹式呼吸などリラックスをする方法を身に着けておきましょう。
また、仕事においては自分なりに不安とならないルールを作っておくと良いでしょう。不安要素を確実に消していくことで仕事への恐怖はかなり小さくなります。
不安障害になったら仕事を続けることは難しいと思うかもしれませんが、不安障害であっても仕事を続けていくことは可能です。ただ、仕事を続けるためにはまず他人のサポートを受けることが大切なので、同僚や上司、産業医などの支援を受け仕事量を調整していきましょう。
また、自分自身で不安をコントロールするスキルも必要なので、自分なりのリラックス方法を見つけるなど工夫して、うまく仕事をこなしていきましょう。