ストレッチで椎間板ヘルニアの悪化を防げるって本当?

2018/6/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

椎間板ヘルニアを発症すると、強い腰痛やしびれが起きるようになりますが、このヘルニアの発症・悪化をできるだけ防ぐには、どのような対策が効果的なのでしょうか。
今回は椎間板ヘルニアの悪化を防ぐために、効果が期待できるストレッチの方法をご紹介していきます。

椎間板ヘルニアの再発予防にストレッチがいいって本当?

習慣として、継続的に腰周辺の筋肉をのばし、やわらかくするストレッチを続けることは、椎間板ヘルニアの悪化や再発予防に効果的とされています。

そもそも椎間板ヘルニアは、背骨の間でクッションの役割を果たしているゼリー状の椎間板という組織が、老化・劣化により変形して飛び出し、神経を圧迫している状態です。このため、一旦変形した椎間板をもとに戻すのは難しいのですが、周辺の腰の筋肉で椎間板の働きをサポートできれば、再発のリスクはある程度抑えられます。

損傷した椎間板のかわりとして腰の筋肉を柔軟にし、サポート力を高める効果があることから、ストレッチは椎間板ヘルニアの悪化・再発予防に良いとされているのです。

ストレッチで悪化しないの?

ストレッチは、運動不足や筋力不足が一因と考えられる椎間板ヘルニア・腰痛症状の改善に特に効果的ですが、場合によっては症状を悪化させてしまうこともあります。

例えば、筋力不足ではなく骨や神経の異常が主な原因である場合には、ストレッチで症状が悪化することがありますので、むやみにストレッチを行うのはおすすめできません。

ひとくちに椎間板ヘルニアといっても、症状の出方は人によってさまざまです。自己判断で自己流のストレッチを行うのは危険ですので、必ず前もってかかりつけの医師に相談し、アドバイスをもらうようにしてください。

椎間板ヘルニアの再発予防に効果的なストレッチは?

ここからは椎間板ヘルニアの予防に効果的なおすすめのストレッチを紹介していきます。

腰の筋肉を伸ばし、腰と一緒に股関節やおしりの筋肉まで伸ばすストレッチを2つ紹介しますので、あわせて行ってみましょう。ただし、痛みやしびれがひどくなったり、違和感があるときはストレッチの仕方が間違っているか、体の状態にストレッチがあっていない可能性があるので、すぐに中止して病院に行ってください。

腰の筋肉を伸ばすストレッチ

  1. まず肩幅に足を開いて立ち、腰のなかでも特に痛みのある部分に人差し指・中指・薬指の3本の指の腹を当てて、そのままゆっくり身体を反らせていきます。
  2. 腰が伸びていると感じる姿勢で動きを止め、その姿勢を10秒キープしてください。
  3. キープしている間、3本の指の腹で腰の筋肉を補助したり、余裕があれば指の腹を上下に動かして腰の筋肉をほぐすようにすると、さらに効果的です。

このストレッチは1日に1回を目安に行い、猫背や前傾姿勢などで固まった腰の筋肉をほぐして、痛みの改善を目指しましょう。

腰・股関節・おしりの筋肉を伸ばすストレッチ

  1. まず、頭の後ろで両手を組んだ状態のまま、仰向けに寝ます。
  2. この状態で右足のみ膝を立て、左足を伸ばした姿勢を取ってください。
  3. 次に、立てた右足をゆっくり外側に向けて倒しながら腰は反対の左方向へ引っ張るように意識して、右のおしりと股関節の筋肉を伸ばします。
  4. 右足が外側に倒れて、おしりの筋肉が伸びている状態で10秒くらいポーズをキープし、終わったら左側も同様にストレッチします。

このストレッチにより、腰・股関節・おしりの筋肉が伸びるほか、骨盤の位置を安定させる効果もあるといわれているため、腰椎や椎間板への負担を減らす効果も期待できます。

おわりに:ストレッチは椎間板ヘルニアの悪化・再発予防に効果が期待できる

痛んでいる箇所や発症の原因を理解したうえで行うなら、ストレッチは椎間板ヘルニアの悪化・再発の予防にとても効果的です。ただし、病院での診断を受けずに自己流・自己判断でむやみにストレッチを行うと、逆に症状を悪化させてしまうこともあります。ストレッチによる椎間板ヘルニアの悪化・再発予防に興味があるなら、事前にかかりつけの医師に方法や効果について相談してから、行ってください。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

ストレッチ(51) 椎間板ヘルニア(26) 悪化(15) 再発予防(3)