椎間板ヘルニアの治療はどこでできる?治療法にはどんなものがある?

2018/6/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

日常生活に支障をきたすほどの強い腰痛を引き起こす「椎間板ヘルニア」。発症してしまったら、できるだけ早く治したいものです。
今回はそんな椎間板ヘルニアを発症したらどこを受診するべきか、またヘルニアの代表的な治療法について説明していきます。

椎間板ヘルニアは整骨院で治療できる?

一般的な整骨院で椎間板ヘルニアの治療として受けられる内容は、以下の通りです。

  • 電気やマッサージで筋肉の緊張をほぐし、患部の痛みを軽減する
  • ヘルニアの原因である椎間板への負担を減らすべく、身体のバランスを調整する
  • 早く回復できるよう、リハビリや筋トレのような指導を行う

整骨院で受けられる上記のような治療法は痛みを和らげる効果はありますが、椎間板ヘルニアそのものを治す効果はありません。

状態によっては症状を悪化させる可能性もありますので、整骨院で治療を受けても痛みが改善されないときや症状が悪化したときは、速やかに通院を中止し、整形外科を受診しましょう。

椎間板ヘルニアの治療法ってどんなものがあるの?

椎間板ヘルニアの治療法には、大きく分けて「保存療法」と「手術療法」の2つがあり、第一選択肢としては、まず以下のような保存療法が取られるのが一般的です。

椎間板ヘルニアの代表的な保存療法

  • 神経ブロック…痛み止めとして局所麻酔やステロイド薬を注射する方法
  • 薬物療法…痛み止めとして非ステロイド系の鎮痛薬などを服用する方法
  • 装具療法…腰椎を補助するコルセット、ベルトなどを装着する方法
  • 理学療法…温熱、電気治療、筋トレ、ストレッチ、牽引などを行う方法

一方、手術療法としては以下のいずれかの手法で外科手術が行われます。

椎間板ヘルニアの代表的な手術療法

LOVE法
腰を切開して、目視しながら神経を圧迫する椎間板を切除する方法
脊椎固定術
神経を圧迫する脊椎を取った後、患者の骨や金属を使い背骨を固定する方法
経皮的髄核摘出術
腰から通した管からレーザーや内視鏡を挿入し、椎間板の突出の原因となっている「髄核」部分を取り除く方法

椎間板ヘルニアの治療で、手術が必要な場合ってどんなとき?

椎間板ヘルニアの症状は時間の経過とともに改善することが多く、保存療法のみで自然治癒するケースも多いです。このため、椎間板ヘルニアを発症したからといって必ずしも手術が必要なわけではなく、比較的重症、または緊急を要する場合のみ、手術療法が必要になります。

具体的には、椎間板ヘルニアによって以下のような症状・状態が見られる患者さんにのみ手術が必要と判断され、いずれかの外科手術が行われます。

  • ヘルニア発症後、3~6か月経っても症状の改善が見られな
  • 腰痛に加え足のしびれなどが出て、症状の進行が見られる
  • 日常生活に支障をきたすほどの痛み、しびれがある
  • ヘルニアが原因と思われる筋力低下、排便・排尿障害が現れている

椎間板ヘルニアは手術すれば再発しないの?

手術を行っても、骨格的にヘルニアを起こしやすい人もいるため再発するリスクはあります。一説には、椎間板ヘルニアの手術を経験した患者が5年以内に同じ位置に再手術が必要なレベルのヘルニアを再発させる確率は、4~15%だといわれています。

ただし、前回とは違う箇所や手術の必要まではないと判断された軽度の再発まで考慮すると、50%程度まで再発率が上がるというデータもあります。

いずれにしても、手術で椎間板ヘルニアを治療しても再発のリスクがゼロになるわけではないということは、しっかり理解しておきましょう。

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おわりに:椎間板ヘルニアの治療には、保存療法・手術療法の選択肢がある

椎間板ヘルニアの治療法には、大別すると「保存療法」と「手術療法」の2パターンがあり、患者の状態によって選択されます。ただし、通常は自然治癒を狙った保存療法から実施されるケースが多く、手術療法は比較的重症または緊急を要する症状のときに行われるケースが多いです。まずは整形外科・脊髄外科の医師の診断を受けたうえで、治療方針を相談してくださいね。

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