浮腫ってどんなもの?むくんでる場所によって原因が違うの?

2018/7/20

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「浮腫(むくみ)」は非常に一般的な症状ですが、そもそも浮腫とはどういった現象なのでしょうか?また、基本的には飲酒や水の過剰摂取などが原因で起こる現象ですが、むくんでいる場所によっては病気の可能性もあるのでしょうか?

浮腫とはどんなもの?

「浮腫(ふしゅ)」とは、いわゆる「むくみ」のことで、細胞組織の液体と血液の圧力バランスが崩れ、細胞組織に水分が溜まって腫れてしまう状態です。

人の身体には、全身に動脈、静脈の二つの血管とリンパ管が張り巡らされています。血液はポンプ機能を持つ心臓から送りだされて全身に運ばれ、血液の血しょう成分が細胞間液となって細胞に酸素や栄養を届けます。そのとき細胞間液は、使用後の二酸化炭素や老廃物を回収して再び血液の血しょう成分に戻り、静脈やリンパ管を通って心臓に戻ります。

しかしこのとき静脈の働きが悪いと、リンパ管に送られる血しょう成分の量が増えてしまいます。そして静脈が詰まったりリンパ液が流れにくくなることで、細胞の間に細胞間液(血しょう成分)が余分な水分となって溜まってしまうことで浮腫が起こります

浮腫が起こる場所によって原因が違うの?

浮腫の症状は手足が腫れぼったくなるのが一般的で、重力の関係から通常は下肢、特にひざから足先に、寝たきりの場合は背中などにみられます。

浮腫は、起こっている場所によって、「全身性浮腫」と「局所性浮腫」に分けられます。全身性浮腫は身体の両側に見られ、心臓病、腎臓病、肝臓病、甲状腺機能低下症や栄養障害といった病気によるもののほか、薬剤などの服用や妊娠に伴う浮腫もあります。

局所性浮腫は身体の片側のみまたは一部分のみに見られます。原因不明の一次性のものとリンパ節切除などによる二次性のものに分かれ、ほとんどは二次性です。静脈の疾患、がんの手術などによるリンパ浮腫、火傷などの炎症、捻挫や骨折などの外傷、血管神経の疾患からくるもののほか、長時間同じ姿勢でいたり、加齢、水分のとり過ぎ、飲酒、過労、ストレスといった病気以外の原因による一時的なものもあります。

これって浮腫かも・・・と思ったらどうすればいい?

まずは原因をしっかり調べることが大切です。むくみが一時的なものであれば、解消法として、マッサージでほぐす、お風呂などでよく温める、一定の姿勢をとらないでこまめに身体を動かす、運動をして筋肉、基礎代謝を上げる、ビタミン、ミネラルをきちんと取れるよう食事を改善する、といった方法があります。特に顔のむくみには、冷水・温水で交互に顔を洗うなどして血行を改善するのが効果的です。

また、改善に効果的な食べ物として、利尿作用のあるウリ科のスイカやキュウリなど、カリウムを多く含むバナナやリンゴ、昆布など、ビタミンB1を多く含む豚肉や豆腐、小豆、カボチャなどがあります。特に小豆には利尿作用もあり昔から良いとされています。

ただし、浮腫が一時的なものでないなら放置せずに一度検査を受けることが大切で、病気が原因であればその治療を優先して行う必要があります。

おわりに:浮腫は皮下に余分な水分が溜めこまれた状態。続くようなら病院で診察を受けよう

浮腫=むくみは、身体の中に余分な水分が溜めこまれてしまう状態です。全身性のものと局所性のものがあり、まずはむくみの原因をしっかり調べることが大切です。一時的なものならば自分でできる解消法もありますが、そうでないなら病気が原因である可能性があるので、病院で診察を受けるようにしましょう。

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