記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
風邪をひいたのがきっかけで便秘になってしまった場合、どうやって便秘を治せばいいのでしょうか?以降では風邪に伴う便秘の治し方について、風邪から便秘になるメカニズムや、高熱を伴う場合の注意点と併せて解説していきます。
風邪をひくと腸の働きが低下して便秘になることがあります。すると、風邪の症状だけではなく、おなかにガスがたまって張るなどの不快感にも悩まされることになります。
風邪のときの便秘を少しでも解消するために、次のことに気をつけてみましょう。
水分を積極的にとるということは便秘への対処方法のひとつです。風邪のときは体の防御反応のひとつとして発熱することがありますが、人間の体は高熱になりすぎないように汗をかいて熱を逃します。しかしこのとき、同時に体内の水分が失われていくため、腸内の便からも水分が奪われていきます。水分が少なくなった便は固くなり、他の要因も重なって便秘になってしまいます。
このことから、便秘の解消のためだけではなく脱水の予防のためにも水分を取り、消化の良い食事を少しずつ食べていきましょう。
風邪薬の中には、便秘を起こす成分が含まれることがあります。中でもコデインリン酸塩水和物やヒドロコデインリン酸塩を含む風邪薬は便秘を起こすことわかっています。
特にもともと便秘症状がある人が、風邪薬を飲むとさらに悪化させてしまうことがあるので、薬を飲むときは、薬剤師などに相談をして自分の体質に合った薬を選ぶことが大切です。
便秘体質の人は、風邪になってから体質を改善しようとしても、なかなか難しいものです。普段からバランスの取れた食事や、適度な運動、睡眠といった基本的な生活習慣を整えるよう意識していきましょう。
成人では、便秘によって発熱が起こることはほとんどないといわれています。そのため、便秘とともに高熱が続くときには、風邪ではなく別の疾患が隠れていることがあります。
そういった場合は便秘が苦しいからといって、自己判断で整腸剤や下剤などをを服用するようなことはせず、まずは医療機関を受診しましょう。
人間の生理現象である排泄は、体内でいらなくなったものを体の外に出すための大切な機能です。しかし、風邪をひくと、全身の不調や風邪薬の影響から便秘になってしまうことがあります。適度な食事量や水分をとったり、また便秘体質の人は風邪薬の成分にも気をつけたりなど、未然に便秘を防ぎましょう。