いびきの手術って? レーザー治療が効果的って本当?

2018/7/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

夜中うるさい音が響き渡るだけでなく、睡眠時無呼吸にもつながることのある「いびき」。このいびき治療には、CPAPやマウスピースなどさまざまな治療方法がありますが、手術も選択肢の一つです。今回はそんないびきの手術の種類を中心にお伝えしていきます。

いびきの手術は原因疾患によって異なる!

そもそもいびきには、鼻づまりからくるいびきや骨格が原因のいびき、アデノイド肥大によるいびきなどさまざまなものがあり、それぞれで実施される手術は以下のように異なります。

アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎が原因のいびき

アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎が原因でいびきが起きている場合は、下甲介粘膜焼灼術、下甲介切除術などの手術が実施されます。

下甲介粘膜焼灼術
炭酸ガスレーザーなどを使って、鼻の粘膜を照射し、粘膜での反応を抑制することでいびき症状を軽減させる治療法。
下甲介切除術
肥厚した下鼻甲介(かびこうかい:鼻の中の一番下のひだの部分)に高周波の端子を差し込み、下鼻甲介を凝固・収縮させることで鼻の通りをよくする治療法。

副鼻腔炎が原因のいびき

副鼻腔炎が原因でいびきが起こっている場合は、主に内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)が実施されます。内視鏡下鼻副鼻腔手術とは、鼻の穴に内視鏡を入れ、モニターを見ながら鼻内手術を実施する治療法です。

顎が小さいのが原因のいびき

顎が小さいなど骨格の問題でいびきが起きている場合は、下顎の骨を前方に移動させ、喉のスペースを広げる手術などが実施されます。

アデノイド肥大や扁桃肥大が原因のいびき

デノイド肥大や扁桃肥大が原因で気道がふさがっているために、いびきが発生している場合は、アデノイド切除術と口蓋扁桃摘出術が実施されるのが一般的です。

いびきの手術で効果的なのは?レーザー治療がいいって本当?

まず、全般的ないびき治療としてよく実施される手術に「UPPP」というものがあります。UPPP(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)とは、扁桃腺をとり、口蓋垂(のどちんこ)を含めた軟口蓋を切除し、鼻側と口側の粘膜を短縮縫合して、上気道を拡大させる手術です。

UPPPは扁桃肥大があり、狭窄部位が咽頭に限定されている人には有効ですが、喉の奥の部分が狭くなっている人や肥満度が高い人だと手術効果が弱まります。また、患部の縫合を伴うため、術後の安静期間が長く必要であったり、出血や痛みが生じたりというデメリットも存在します。

そこで、近年では「LAUP」(レーザー口蓋垂口蓋弓形成術)という新しい手術が登場し、安全性や確実性から実施する医療機関も増えてきています。LAUPとは、レーザーを照射して喉の口蓋垂と口蓋弓(のどちんこの左右)の粘膜を除去し、空気の通り道を拡張する治療法です。これにより気道が広がることで喉の粘膜の震えが抑制され、軽度のいびきであれば軽減する効果が見込めます。実際、手術後のいびきが軽減されたと実感される患者さんも多いといわれています。

いびきのレーザー手術は日帰りで行えるの?

LAUPは、全身麻酔や切除跡の縫合も必要ないため、15分程度で終わります。短時間で終わる手術なので体への負担も少なく、日帰り手術が可能です。治療中も治療後も、激しい痛みや出血が起こることはほとんどありません。
ただし、治療後1〜2週間程度は、患部のヒリつきや喉の腫れ、むくみ、一時的ないびき音の増加が見られることがあります。

おわりに:いびきの原因を突き止めて、自分に適した治療を受けよう

いびきの原因や患者さんの状態によって、適した手術の方法は異なります。まずは何が原因でいびきが起こっているのか、どれくらいの重症度なのかを把握することが大切なので、専門外来でしっかり検査を受けるところから始めましょう。

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