記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/29
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
いびきは男性がかくものというイメージが強いかもしれませんが、いびきは女性でもかくことがあります。実際、パートナーなどにいびきを指摘され、恥ずかしい思いをした経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな女性のいびきの原因や、いびきを防止する方法についてお伝えしていきます。
まずいびきは、大まかに以下の2種類に分けられます。
このうち、SASを伴ういびきは男性に多い傾向があり、女性のいびきは単純性いびきの場合が多いといわれています。単純性いびきの主な原因は上述の通り、疲れやストレス、飲酒、鼻づまりなどですが、このほかに女性特有の原因として「女性ホルモン(プロゲステロン)の減少」が挙げられます。
いびきは気道が狭くなることで起こります。プロゲステロンには気道を拡張する作用があるため、プロゲステロンが十分に分泌されている間は気道のスペースが確保されやすくなり、いびきをかきにくい状態が続きます。
しかし、何らかの原因でホルモンバランスが崩れたり、閉経してプロゲステロンの分泌量が減少すると、気道を拡張する作用が低下して気道が狭まりやすくなり、いびきをかきやすくなることがあると考えられています。
いびきを軽減させるのに効果的な方法をご紹介します。
女性ホルモン(プロゲステロン)の減少で気道が拡張しにくくなっていびきが起きている場合は、横向きに寝たほ方が気道のスペースを確保しやすくなるので、いびきが軽減する可能性があります。
いびきの原因に、「肥満に伴うのどの内側の脂肪の蓄積」があります。基本的に男性は上半身に、女性は下半身に脂肪がつきやすいため、この原因でのいびきは女性に起こりにくいですが、肥満体型の女性やもともと首が太くて短い女性であればリスクは高くなるでしょう。
日頃からバランスのとれた食事や適度な運動をして、体重コントロールを心がけましょう。
疲れやストレスの蓄積、アルコールの飲みすぎもいびきの主要因です。お酒を飲まない日を設定したり、睡眠時間をしっかり確保したり、リフレッシュできる趣味や時間をつくったりなど対策に努めましょう。
更年期に伴ういびきの場合は、専門外来での薬物治療やマウスピース治療、外科手術などの専門治療で改善が見込めます。
女性の場合は、疲れやストレスの蓄積による単純性いびきのケースが多いです。ただ、特に更年期になると、女性ホルモンの減少によっていびきをかきやすくなる傾向にあります。
ご自身の年齢や生活習慣によって可能性の高い原因は異なり、その原因によって有効ないびき対策も違ってきます。原因がよくわからないという方は、一度専門外来を受診して、専門医の診断を仰ぐのもおすすめです。