C型肝炎の治療後で完治するの?再発の可能性はどれくらい?

2018/7/4 記事改定日: 2019/5/23
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

C型肝炎が完治した場合でも、再発する可能性があるかどうかは気になるところですよね。そこで今回はそもそもC型肝炎は完治するのか、またその後の再発の有無などについてご紹介します。

C型肝炎は治療で完治する?

C型肝炎は時を経て、慢性肝炎、肝硬変、肝がんに進行する病気ともいわれていますが、2014年以降に登場した抗ウイルス薬を使うことで、C型肝炎の完治が期待できるようになりました。

最近主流となっているこれらの抗ウイルス薬による治療(インターフェロンフリー療法)は、年齢や性別を問わず利用でき、副作用もほとんどなく、治療期間も3~6ヶ月程度と短いため比較的取り組みやすい治療といえるでしょう。

ただし、ウイルスの量や型の違いによって、抗ウイルス薬の効果の出方が違ってきます。自分にあう抗ウイルス薬が見つかれば早めの完治が期待できますが、自分にあう抗ウイルス薬を見つけられない場合は、治療が長引く場合もあります。
自分にあう薬を見つけられるように、医師と相談しながら治療を進めていきましょう。

肝硬変に進行した場合の治療

C型肝炎が進行して肝硬変となったとき、最も軽度の「代償性肝硬変」である場合には抗ウイルス療法による効果が期待できます。
ただし、さらに症状が進み「非代償性肝硬変」という重度の肝硬変になった場合には、抗ウイルス療法による安全性なども臨床試験で確認されていないため、治療の対象外となっています。

また重度の肝硬変まで進行していない場合にも、治療を開始する時期が遅くなればなるほど完治する可能性は低くなることもあります。

このようなケースもあるため、自覚症状がなくても早めに病院へ行き、検査を受けて早期に治療を開始しましょう。

C型肝炎が完治したら、再発することはない?

C型肝炎の検査は、主に2つの段階にわかれています。

最初は「HCV抗体検査」を行いますが、この検査では現在感染している人だけでなく過去にC型肝炎に感染したことがある人も陽性反応がでます。
C型肝炎は完治してもHCV抗体はすぐに消えません。長期にわたって陽性を示すことがあるので、最初に行うHCV抗体検査で陽性となる場合があるのです。
検査時に医師から説明があると思いますが、HCV抗体検査で陽性が出たからといって必ずしも再発しているとは限らないということは覚えておきましょう。

HCV抗体検査で陽性反応がみられた人は、その後「HCV-RNA検査」で現在のC型肝炎ウイルスの量を調べて、再発しているかどうかを判断されます。

C型肝炎は一度完治が認められれば、再発するリスクは極めて少ないといわれています。
ある調査では、5年間のうちに再発するのは1%程度という報告もあります。100%再発はないとは言い切れませんが、ほぼ再発しないと考えて良いでしょう。

C型肝炎が自然治癒するって本当?

急性のC型肝炎の内、およそ30%はウイルスが排除されて自然に治るとされています。しかし、残りの70%はウイルスが体内から排除されず慢性化します。慢性化した場合、自然治癒することはほとんどなく、肝硬変や肝がんに進行する可能性があります。

C型肝炎になった場合には、できるだけ早く治療を開始して進行を予防することが大切です。このためにも、一度は肝炎検診を受け、健康診断で定期的に肝臓の状態をチェックするようにしましょう。

完治したら、もう肝臓のことは心配しなくていい?

抗ウイルス薬による新薬が2014年に登場するまでは、インターフェロン療法という注射薬などの治療が主に行われていました。この治療法では約半数の人が完治したといわれています。ただ最近では抗ウイルス薬による治療(インターフェロンフリー療法)が主流となり、ほぼ完治が見込める状態になりました。

このように抗ウイルス薬による治療によって完治が期待されるようになった現在でも、再発するリスクはゼロではありません。またインターフェロン療法で完治した人の場合には、飲酒や糖尿病などによって再発する可能性もあるといわれています。どちらの方法で治療した場合でも、定期的に検査を行い、再発を未然に防ぎましょう。

おわりに:完治を目指して、適切な治療をしよう!

現代医療の発達により、C型肝炎はほぼ完治することが知られています。ただし、完治したとしても少なからず再発の可能性は残されています。必ず定期検査を行い、再発の予防に努めましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

C型肝炎(18) 再発(39) 完治(18)