性病(性感染症)で発熱することがある!? 頭痛や喉の痛みなど併発する症状別に解説

2018/7/6

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

性病(現在では「性感染症:STI、STD」と呼ぶのが一般的です)の症状といえば、性器のかゆみなどを思い浮かべる方も多いですが、発熱することはあるのでしょうか?頭痛や喉の痛みなど、併発する症状別に、考えられる性病をご紹介していきます。

発熱が特徴の性病:頭痛や喉の痛み、関節痛、下痢を伴う場合

発熱と頭痛、喉の痛み、関節痛などインフルエンザのような症状が1ヶ月以上続いている場合、考えられる性病のひとつにエイズがあります。

エイズとは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染により、免疫細胞が破壊され免疫不全を起こす性病です。感染から2〜4週間後に上記の症状が現れ、その後数年間無症状の時期が続きます。しかしこの間も体内の免疫力は低下しており、エイズを発症するとひどい下痢や寝汗、急激な体重減少などの症状が起こり、最悪の場合は死に至ることがあります。

ただし、エイズ治療は近年めざましく発展しており、適切な治療を行えばウイルスの増殖を抑え、健康を維持できる可能性が非常に高くなってきています。

発熱が特徴の性病:喉の痛みを伴う場合

喉の痛みや発熱が特徴の性病に、咽頭クラミジアと咽頭淋病があります。

まず、咽頭クラミジアとは、オーラルセックスなどによってクラミジア・トラコマティスという病原菌が喉に感染したことで起こる性病です。発症しても無症状の場合が多いですが、まれに喉の痛みや腫れ、発熱など咽頭炎のような症状が現れます。

一方、咽頭淋病も主な感染経路はオーラルセックスで、喉に淋菌という病原菌が感染したことで起こります。こちらも症状が出る人は多くありませんが、咽頭の炎症によって喉の痛みや腫れ、発熱がみられることがあります。

発熱が特徴の性病:発疹を伴う場合

発熱や発疹が特徴の性病としては、梅毒が挙げられます。梅毒とは、梅毒トレポネーマという病原体の感染によって起こる性病で、感染から約3週間、3ヶ月、3年後、10年後といったスパンで症状が出たり消えたりを繰り返し、最悪の場合、死に至ることがあります。

まず、第1期梅毒(感染から約3週間後)には、性器などの感染部位に小豆大くらいのしこりが発生し、太ももの付け根のリンパ節が腫れるという症状が出ます。これらの症状は3週間程度で自然に消えていきます。
第2期梅毒(感染から約3ヶ月後)になると、発熱や全身倦怠感とともに、全身の皮膚にピンク色の円形のあざや赤茶色の発疹がみられるようになります。このほか、喉の痛みや腫れ、脱毛がみられることもあります。
そして第3期梅毒(感染から約3年後)になると皮下組織に大きめのしこりができ、第4期梅毒(感染から約10年後)に突入した頃には心臓や血管、神経などの重い障害が出て、命を落とすことがあります。

発熱が特徴の性病、その他には?

厳密には性病ではない側面もありますが、A型、B型、C型感染でも発熱がみられることがあります。これらの肝炎は感染者との性行為で感染することがあり、発症すると発熱のほか黄疸や倦怠感、食欲不振、吐き気などが現れる場合があります。

おわりに:不特定の相手との性行為後、発熱や喉の痛みが出てきたら要注意

咽頭クラミジアや淋病、梅毒、さらにはエイズなど、発熱を伴う性病には実はさまざまなものがあります。特に不特定の相手との性行為後、風邪を引いたわけでもないのに長期間発熱が続く場合や、喉の痛みや発疹など気になる症状がみられたら、念のため性病科で検査を受けることをおすすめします。

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