結核の検査を受けるべき場合とは?検査ってどんなことをするの?

2018/7/13

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

結核の初期症状は風邪の症状とよく似ているといわれますが、どんな状態であれば結核の検査を受けた方がいいのでしょうか?具体的な検査内容と併せて解説します。

肺結核(結核)の検査を受けたほうがいいのはどんなとき?

肺結核(結核)は、結核菌とよばれる菌が体の中に入ることによって起こる感染症です。日本では肺結核が多く、結核菌が肺の内部で増えて、さまざまな炎症が起こります。続くと肺が破壊されていき、呼吸する力自体が低下してしまうのです。肺外結核と呼ばれる肺以外の臓器では、腎臓、リンパ節、骨、脳などに影響が及びます。

結核菌は、結核患者の咳やくしゃみの中に入っていますが、この菌を吸い込んでも全員が感染するわけではありません。発病するのは10人中1人か2人ほどといわれています。

結核の初期症状は風邪とよく似ており、せき・たん・発熱等があります。しかしこの他に、寝て起きたときに汗をかいている、食欲が落ちる、体重が減る、そしてたんに血が混じるなどの症状もあります。さらにひどくなると、だるさや息切れ、呼吸困難や喀血(かっけつ)などの症状も出てくるようになります。

治りにくい風邪などで、咳が続くことはよくあります。しかし、2週間以上咳が続いていたら要注意です。結核の疑いがあるので、病院に行き、診断を受けてください。

結核の検査ってどんなことをするの?

結核には大まかに 3つの検査があります。一つ目は「結核に感染しているかどうか」を調べるための検査、二つ目は「結核を発病しているかどうか」を調べるための検査、三つ目が「結核菌の種類」を調べるための検査です。

「結核に感染しているかどうか」を調べるための検査としては、ツベルクリンという液を注射して反応を見るツベルクリン反応検査、さらに精度が高いものとして、血液を採取して検査するIGRA検査(インターフェローガンマ遊離試験)などがあります。

「結核を発病しているかどうか」を調べるための検査では、胸部のX線写真を撮る、痰などから結核菌を検出する検査などがあります。

「結核菌の種類」を調べる検査では、痰を顕微鏡で見て細菌を調べたり、菌の一部を培養したりして菌の種類を見極めます。

検査を受ける人によって、受けるべき検査も変わります。たとえばIGRA検査の実施については、結核患者と接触した人が対象です。感染力の強さや接触の程度によって保健所が必要と判断した人が受けられます。また、6歳未満の子供であればついては、ツベルクリン反応検査と併用されるでしょう。

結核と診断されたときの治療法は?

昔は、結核が原因で多くの人が亡くなっていました。しかし現在では抗結核薬が開発されているため、薬をしっかり飲み続けることで治すことができます。とはいえ、病院に行くのが遅れて病気がかなり進行してしまっていると、死に至る可能性はあるので注意が必要です。

なお、現在では抗結核薬を飲む期間も、以前は2~3年だったものが6か月~9か月ほどにまで短縮されています。しかし、薬を飲むのを途中でやめてしまったり、医者の指示の通りに飲まなかったりすると、結核菌が薬に対して耐性を持ってしまいます。すると、薬が効かなくなってしまうので、しっかりと指示を守って飲み続けることが重要です。

なお、結核が発病している状態で、さらに結核菌をたくさん排出してしまっている場合、周囲への感染の可能性も出てくるので、入院が必要になります。

おわりに: 2週間以上咳が続いたら病院で結核の検査を!

結核は、現在では薬を飲み続けることで治療可能な病気です。しかし、対策が遅れると死に至る可能性はあるため、2週間以上咳が続く場合は病院に行くようにしましょう。必要があれば「結核に感染しているかどうか」を調べるための検査、「結核を発病しているかどうか」を調べるための検査、「結核菌の種類」を調べるための検査を行うことになります。

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