関節リウマチ治療薬の副作用って?薬の見直しが必要になるの?

2018/7/10

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

これまで関節リウマチは進行性の病気で治らないものと考えられてきましたが、ここ数十年の間に治療内容についても大幅に進歩がみられるようになりました。今回は関節リウマチの薬による効果や副作用などをご紹介します。

関節リウマチ治療薬にはどんな副作用がある?

関節リウマチの治療には、主に原因に直接はたらきかける薬や、炎症を抑える薬などを使います。前者では、関節の破壊を防ぐ抗リウマチ薬や生物学的製剤(バイオ医薬品)が使われます。また後者の薬では、抗リウマチ薬の補助として炎症や痛みを抑える鎮痛剤なども使用することがあります。

生物学的製剤では費用がかさむことや感染症などの副作用が問題点として挙げられ、抗リウマチ薬の効き目には個人差があり、効果が出るまでに平均2~3ヶ月かかることが知られています。

また、抗リウマチ薬の場合は副作用が多いことも特徴のひとつです。これは、抗リウマチ薬には免疫細胞のはたらきを抑制する作用があるため、身体の免疫機能が全体的に低下することが要因と考えられています。主に間質性肺炎や肝障害、また血液障害などといった重い副作用が出ることもあります。以下に、主な抗リウマチ薬を3つご紹介します。

メトトレキサート

最も基本になる重要な薬といわれるのが、メトトレキサートです。欧米では、70%以上の患者さんが服用しているといわれています。また日本では、1999年に関節リウマチの治療薬として保険適用となりました。

メトトレキサートには、関節の破壊や病気の進行を抑える効果や、他の抗リウマチ薬との併用などで高い効果が得られるという報告があります。ただし、妊婦や授乳中の方、腎障害や慢性の肝疾患、また胸水や腹水などがある方は使用が禁止されています。

副作用としては、メトトレキサートの量によって変化のあるものと、量に関係なく起こる場合があるものがあります。脱毛や日和見感染症、また口内炎などの消化器症状は、メトトレキサートの量の増加で起きる可能性があります。また、量に関係なく起きる可能性があるものには、間質性肺炎などが挙げられます。

ブシラミン

関節リウマチの症状が比較的軽症~中等度の方に効果がみられるといわれ、日本で開発された抗リウマチ薬ということでも知られています。副作用としては、皮疹、味覚異常、消化器症状などが挙げられます。また腎障害や間質性肺炎など重い副作用がみられる場合もあります。

特にネフローゼ症候群や蛋白尿などの腎障害がみられた場合には、蛋白尿がないかどうかを定期的に検査することが必要です。

サラゾスルファピリジン

副作用や合併症などがあってメトトレキサートが使用できない場合に使われる薬のひとつです。ブシラミンと同様に、関節リウマチの症状が比較的軽症~中等度の方に効果がみられるといわれています。ただし、気管支喘息の方は発作を誘発するといわれるサリチル酸を含んでいるため、使用には注意が必要です。

副作用としては、使用を開始してから2~3割の方に1ヶ月以内に発症する場合が多く、発熱や皮疹、また血球減少症や消化管障害などがみられることがあるといわれています。

関節リウマチ治療薬は定期的に見直しが必要なの?

抗リウマチ薬は原因に直接はたらきかけ、関節の破壊を抑えてくれます。ただし、副作用が多く、一定期間使用した場合に効果がなくなる「エスケープ現象」がみられる場合があります。

このエスケープ現象は原因がわからないため、エスケープ現象がみられたときには他の抗リウマチ薬と併用する、または別の抗リウマチ薬や生物学的製剤に切り替えるなどの方法があります。

エスケープ現象は関節痛がひどくなるなど、患者さんの自覚症状が一番の目安になるといわれています。また血液検査においては、炎症反応が強くみられる場合もあります。少しでも身体がいつもと違うと感じられた場合などは早めに医師へ相談し、次の治療に移ることが大切です。

おわりに:関節リウマチの治療は、副作用やエスケープ現象に注意!

関節リウマチは劇的に治療方法が改善され、治る病気となりつつあるといわれています。しかし重い副作用やエスケープ現象もみられることなどから、身体の変化に気を付け、定期的に治療薬を見直すことが求められるでしょう。

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