記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/17
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
アナフィラキシーとは、短時間で起こる全身のアレルギー反応のことですが、具体的にはどんな症状が起こるのでしょうか?アナフィラキシーの原因や対処法と併せて解説します。
食物アレルギーが重症化すると、アナフィラキシー(発症後の短時間のうちに、全身にアレルギー症状が出る反応)が起こることがあります。
アレルギー症状は皮膚や粘膜系・呼吸器系・循環器系・消化器系・神経系など人により異なり、軽度のものから重症のものまでありますが、アナフィラキシーとは、これらの症状のうち2つ以上が同時に発生した状態で、全身のじんましんに加えて喘鳴が起きたり、嘔吐に加えて動悸が発生するなどの症状が起きます。
また、急激な血圧低下に伴い意識障害などが起こるのは、アナフィラキシーショックと呼ばれる危険な状態で、速やかに処置をしないと生命に関わることもあります。
アナフィラキシーで注意が必要なのは、一時的に落ち着いた症状が数時間後に再発することなので、一時症状がおさまったように思えても注意を怠らず、早急に医療機関を受診してください。
ただし、免疫機能に関係して起こるアナフィラキシー以外にも、アナフィラキシー様反応と呼ばれるアナフィラキシーに似た症状が起こることがあります。
鶏卵・牛乳・小麦・そば・ピーナッツなど特定の食べ物を食べたときにアナフィラキシーが起こることがあります。子供から大人まで年齢を問わず発症しますが、特に乳幼児に起こることが多いとされています。
また、食物依存性運動誘発アナフィラキシーと呼ばれる、食後4時間以内に運動をすることで発症するアナフィラキシーもあるので、注意が必要です。
日本国内では年間20人ほどが蜂に刺されてアナフィラキシーショックを引き起こし、死亡しているといわれています。
スズメバチやアシナガバチなどの針から分泌される毒液により、アレルギー反応が起こります。
抗生物質(ペニシリンなど)、解熱鎮痛剤(アスピリンなど)、抗てんかん薬、造影剤、ワクチン、麻酔薬、輸血などが原因となりアナフィラキシーを引き起こすことがあります。
アナフィラキシーとは、さまざまなアレルギー症状のうち2つ以上が同時に発生した状態で、じんましんや喘鳴、嘔吐などが特徴です。主な発症原因は、食物・蜂毒・薬剤などで、一時的に症状が落ち着いたように思えても、数時間後に再発することもあります。アナフィラキシーが起きたときは、症状に応じて119番通報や医療機関の受診をしましょう。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。