記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/11
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
国民の2人に1人が罹患するというデータがあるほど、がんは身近な病気です。しかしがんという病気の存在は知っていても、どんな治療法があるのかまでは知らない、という人は少なくないでしょう。
今回はがんの治療法を、それぞれの特徴やメリットとあわせてご紹介していきます。
がんの代表的な治療法としては、「手術療法」「化学療法」「放射線療法」の3つがあります。
以下に3種類の治療法それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
がん細胞が増殖し、腫瘍となっている臓器や組織を切除し、がん治療を試みる方法です。
早期で転移が見られず切除で回復する見込みが高い場合、また転移していても切除できる部位のがんである場合は、積極的に行われます。
薬物療法とも呼ばれる治療法で、抗がん剤を点滴や内服薬で投与することでがん細胞の増殖を抑え、がんを小さくする治療法です。
体にメスを入れる必要がないため、手術に耐えられないような体力・年齢の患者に対しても行える可能性があります。
がんになっている臓器・組織に、身体の外側または内側から放射線を照射する治療法です。
あらかじめがんの位置を図って印をつけておき、その部位に外側または内側から局所的に放射線を治療することで、治療効果が見込めます。
ここからは、近年行われるようになってきた比較的新しいがんの治療方法として「分子標的薬」と「ホルモン療法」をご紹介します。
前項と同様、それぞれの特徴やメリット・デメリットもあわせて解説しているので、参考にしてください。
がん細胞を増殖させる特定の分子に直接作用し、がん細胞の増殖を抑えたり、がん細胞につながる血管の新生を阻害する効果のある薬を投与する治療法です。
がん細胞の成長に関わっている男性ホルモン・女性ホルモンなどをコントロールし、前立腺がん・乳がん・子宮体がんなどホルモンの影響が大きいがんを抑える治療法です。
近年の研究により、がん治療には従来からの手術療法・化学療法・放射線療法に加え、分子標的薬やホルモン療法などの新しい選択肢も増えてきています。どの治療法が適しているかは、がんの種類や患者の状態によって異なりますが、治療の可能性が広がっているのは喜ばしいことです。今後も医療技術の発展を願いつつ、適した治療法を選択していきましょう。