記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/11
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
楽しい飲み会の後、二日酔いで辛い頭痛に悩まされたり、むくみがひどくなったりしたことはありませんか?今回は、そんな飲酒後のトラブルに有効とされる飲み物についてご紹介していきます。
コーヒーには、飲酒による肝機能の低下を抑制する効果があるといわれています。国内の研究によれば、コーヒーの摂取量が多ければ多いほど肝機能の数値(ALT、AST、γ-GTP。いずれも肝細胞が壊れたときに血中に出てくる酵素)が低下したそうです。
また、飲酒量が多い人ほど、コーヒーによって得られる肝機能保護効果は高い傾向にあったといわれていて、こうしたコーヒーの効果は海外の研究によっても多数発表されています。おそらく、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種・クロロゲン酸の強い抗酸化作用が、肝機能に良い影響をもたらすのだと考えられています。
そして、コーヒーは二日酔いによる頭痛を緩和する効果もあるとされています。二日酔いのときの頭痛は、アセトアルデヒドという物質が原因で起こると考えられているのですが、コーヒーに含まれるカフェインはこのアセトアルデヒドを体外に追い出す効果があり、それによって脳の血流が改善することで頭痛が解消しやすくなるといわれています。
アルコールには利尿作用があるため、ビールなどでいくら水分をとっていても、排出される水分量のほうが多くなるといわれています。そのため、飲酒時は脱水症状に陥りやすい状態です。
そうした脱水予防におすすめの飲み物が、ポカリスエット®などのスポーツドリンクです。体液に近いバランスで電解質が含まれているため、排尿によって失われた水分を素早く吸収する作用が期待できます。
なお、「アルコールと一緒にポカリを飲むと酔いやすい」という噂もあるようですが、ポカリスエット®には水分を素早く吸収する作用はあるものの、アルコールの吸収を早くするという試験報告はされていないとのことです。
ウーロン茶や緑茶などに含まれるカフェインには利尿作用があるため、体内に溜まった水分が排出されやすくなり、むくみの解消効果が期待できるといわれています。
ご紹介した飲み物は、いずれもコンビニなどで手軽に買えるものばかりです。飲酒後の頭痛やむくみ、肝臓のダメージなどが気になる方は、飲み会後にこれらの飲み物を買ってみてはいかがでしょうか。ただ、根本的にはお酒は適量を守り、飲みすぎないように注意することが重要です。