地味に痛い…背中を痛めないための荷物の運び方

2017/1/17

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

背中を痛めてしまうと、座っているのもつらくて普段の生活にいろいろ影響してしまいます。そして、背中を痛める原因として、特に多いのが荷物の上げ下ろしや、運ぶときに背中を痛めてしまうことです。
この記事では背中を痛めないために、荷物の持ち方を紹介していきます。普段から荷物を運んでいる人も、時々手伝う人も正しい荷物の持ち方を知っておきましょう。これを意識することで、荷物を運ぶこと自体も少しラクになるはずです。

荷物を持ち上げる前にチェックすること

まず、荷物を持ち上げる前に、手や足で荷物を軽く押すなど、いろいろ力を加えてみて、動かしやすさを確認してください。これによって、どれくらい重いかがわかります。荷物が小さいからといって、必ずしも軽いわけではないことに注意しましょう。
その他にも荷物の状態や置き場所なども事前にチェックしましょう。

荷物は正しく梱包されていますか?

左右で重さのバランスが取れていて、転がらないように梱包されていることを確認してください。箱が不安定だと、中身が傷つくことがあるので注意しましょう。

荷物は掴みやすくなっていますか?

持ち上げる前に、荷物をしっかり掴んでください。荷物に持ち手をつけると、安全に持ち運びやすくなります。

簡単に荷物に手が届きますか?

・背中を痛めないようにするために、高い位置へ荷物を上げ下ろしする場合は、はしごを使用する
・可能なら自分のほうに荷物を寄せて、できるだけ身体につけるようする
・荷物をとるときに無理に手を伸ばさない
・持ち上げる際には、足と腕で持ち上げる
このとき背中に負荷がかからないように意識しましょう。

荷物を持ち上げるときのポイント

・ゆっくりと滑らかな動作をする
急な動きや、ぎこちない動きをすると、背中の筋肉に負担をかけることがあります。
・持ち上げている間、身体は荷物の正面に向ける
持ち上げる際に身体をひねると、背中を痛めることがあります。
・荷物を身体につける
物を持ち運ぶ際に手を伸ばすと、背中を痛めることがあります。
・背中ではなく膝を曲げて、荷物を持ち上げる
背中はまっすぐに保ちましょう。

荷物を運ぶときのポイント

1.ウォーミングアップする
荷物をを持つ前に、脚と背中を伸ばしましょう。
2.自分のペースで行う
何個も荷物を持ち上げる場合、合間にこまめに休憩をとってください。
3.無理をしない
重すぎるものを持ち上げようとはしないでください。運ぶことをためらうほどの荷物は重すぎです。
4.安全に持ち上げるために十分なスペースを確保する
荷物を持ち上げる前に、その周辺をきれい整頓して足場を確保してください。
5.持ち上げる前に周りを見て、運んでいるときも周りをよく確認する
運んでいるときに、どこを歩いているかがわかるようにしてください。また、荷物を置こうとしている場所を先に確認すしてください。
6.滑りやすいところや、平らではないところを歩かない
7.重い荷物を持ち上げるときは、人に手伝ってもらう
可能であれば、台車やカートを使いましょう。

おわりに:背中に無理な体勢を作らないようにしましょう

荷物を運ぶことは、ほとんどの人が日常的に行うことだと思います。背中を痛めないためには、背中を丸めたりひねったりしないということが特に重要になってきます。正しい方法で荷物をもつために準備して、無理な姿勢をとらないようにしていきましょう。

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