記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/3
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ドラッグストアや通販などで気軽に購入できるサプリメント。このサプリで不足しがちな栄養を補給している方も少なくないでしょうが、特に服用に有効なタイミングはあるのでしょうか?注意点とともにお伝えしていきます。
そもそもサプリは医薬品ではないため、容器には摂取量の表示はあれど、服用タイミングについての指示がないものも多いです。特に指示がなければ基本的にはどのタイミングで飲んでも構いませんが、栄養補給の目的で服用しているサプリについては、食後30分以内での服用がおすすめです。この時間帯であれば、食事で消化器官の動きが活発になっているためです。
ただ、昼食や夕食は外で食べることが多い方など、食後すぐは飲み忘れの可能性が高い方は、朝起きてすぐ、就寝前など、飲み忘れのないようなタイミングでの摂取を心がけるといいでしょう。
栄養補給目的でのサプリの服用効果は、目に見えてわかるものではありません。そのため、1〜2週間ですぐに服用をやめてしまう方も少なくありませんが、3ヶ月程度は続けて服用することが望ましいです。
サプリは美容面ですぐ変化をもたらすものではなく、あくまで食生活の乱れを整えるためのものです。食事内容を変えた翌日に健康になれるわけではないのと同じく、サプリも服用してすぐ効果が実感できるものはありません。効果については、長い目で見るようにしましょう。
ただし、サプリを服用してから体調が悪くなったなど、異変が見られた場合には、すぐに服用を中止してください。
サプリは、コップ一杯の常温の水と一緒に服用するのが基本です。お茶やコーヒーなどカフェインやカテキン入りの飲み物で飲むと、栄養素の吸収が阻害される恐れがあります。
先述の通り、サプリは医薬品ではありません。例えば、特定保健用食品(トクホ)も医薬品ではないものの、販売に向けて国に科学的な根拠を示し、有効性や安全性の審査を受ける必要があります。そのため、健康上の効果や安全性が証明されている食品ではあります。
一方、健康食品や栄養機能食品として販売されているサプリは、国の個別の審査を受けているものではありません。「健康食品」という言葉にはそもそも明確な定義はなく、健康に何らかの良い効果が期待できる食品全般という、ある意味曖昧な位置付けになります。また「栄養機能食品」は、国が定めた基準に適合していれば、個別に審査を受けずとも企業の責任で表示できることになっています。
つまり、薬剤とは違って、サプリの効能や副作用については厳密な検査が実施されておらず、はっきりしたエビデンスもないのが実情です。海外ではサプリの副作用によって死亡した事例もあるため、あくまで補助的な使用に留め、できる限り食事での栄養補給を心がけるのが望ましいです。
サプリは手軽に栄養補給できる便利な代物ですが、医薬品ではないため、過信せずあくまで補助的な使用に留めるのが理想的です。日頃の栄養バランスが乱れがちという方は、なるべく自炊などをして、食材から栄養補給をするようにしましょう。