記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
生まれ持った身体と心で自認する性が一致しない、性同一性障害。GIDとも呼ばれるこの現象は、年齢にかかわらず幼少期から発覚するケースも多いです。
そこで今回は、性同一性障害の疑いのあるお子さんを持つ保護者の方に向けて、幼児期・思春期の性同一性障害の子供に見られる特徴や、彼らのためにできることをお伝えしていきます。
性同一性障害の兆候は、早ければ自我がはっきりしだす3~5歳くらいの幼児期から顕著に現れてきます。
以下に男児・女児それぞれに現れやすい性同一性障害の特徴をまとめましたので、参考にしてくださいね。
思春期に入り第二次性徴が始まると、女性の体は胸が大きくなって丸みを帯びてより女性らしく、男性の体は体毛が濃く大きくなってより男性らしくなっていきます。
自分が思う性別とは真逆の見た目に変化していく身体に違和感を覚え、嫌悪感をも抱くようになり、苦しい思春期を過ごす性同一性障害の子供は少なくありません。
以下に、思春期の性同一性障害の子供たちに見られる特徴を男女別にまとめましたので、気になるようでしたら確認してみてください。
自認する性と身体の性との違いに苦しむ息子・娘を持つ親ができることは、まずは自分の子供に起こっている「性同一性障害という現実」を認め、理解することです。性同一性障害とはどういうものか、子供にいま何が起こっているのか、それを子供と一緒に学んでいき、子供の苦しみを共有してあげると良いでしょう。
親として苦しむ息子・娘の姿を見るのは非常に辛いでしょうし、生まれ持った身体の性にあわせて生きてほしいという気持ちを持つかもしれません。
しかし、子供に「身体の性にあわせて生きてほしい」という親本位の希望を伝えることは、性別について必死に葛藤する子供を否定しているとも捉えられます。
子供にとって親がどんなときも味方でいてくれること、愛されていると自覚できる状況は、何よりの救いです。
親の希望を無理やり押し付けたり、子供の葛藤を否定するのではなく、子供の話を聞いて一緒に状況を理解し、彼らの意思や考えを尊重する姿勢を示してあげてください。
性同一性障害の特徴は、幼児期の頃から現れるといわれています。親が身体の性にあわせた養育をしようとしても強く拒否するなら、あなたの子供は性同一性障害かもしれません。親としては性別に苦しむ子供を見て複雑な気持ちになることもあるでしょうが、子供にとって親が味方になってくれるのは何よりも心強いものです。まずは彼らの葛藤を認めたうえで、彼らの意思を尊重して協力する姿勢を見せてあげましょう。