感染症の予防に欠かせない3つの原則とは?

2018/7/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなど、世の中にはさまざまな感染症が存在します。実はこれらの感染症を予防するには、「3つの原則」を守ることが重要といわれているのをご存知ですか?詳しくは以降でご紹介していきます。

感染症の予防に欠かせないルールがあるって本当?

「感染症」とは、病原体となる微生物が体内に侵入し増殖して起こる病気です。微生物そのものは数千種類もありその中で病気を起こすのは少数で、感染症を引き起こすかどうかは微生物の性質と人の抵抗力によって決まります。

感染症が発生するには三つの要素が必要です。まずひとつが「感染源」、病気の原因となる細菌やウイルスなどの微生物を持つ物や人です。二つ目が「感染経路」、接触感染、飛沫感染、空気感染など、病原体が体内に侵入する経路です。そして三つ目が「感受性のある人(感染を受ける可能性のある人)」、特に抵抗力の弱い高齢者や乳幼児、病人などです。

この三つがつながることで感染症が発生し、逆にこのつながりを断ち切ることで予防が可能となります。

感染予防の三原則とは?

予防には三つの原則があります。まずひとつは、「感染源の排除」です。感染源とは病原性の微生物(ウイルス、細菌、カビを含む真菌など)のことで、患者自身のほか、さまざまな汚れ、血液や体液、おう吐物や排泄物なども感染源となります。主な対処方法は、近づかない、触らない、汚物は袋に入れて廃棄、隔離、清掃・洗浄、消毒などをすることです。

二つ目は、「感染経路の遮断」です。病原性微生物は目に見えず、完璧な排除は困難です。主な感染経路として、飛沫核(空気)感染、飛沫感染、接触感染、経口感染、血液感染などがあり、感染経路別の予防策が必要です。対策は、持ち込まない、持ち出さない、広げないことが重要となります。

三つ目は、「健康・免疫の管理」です。普段の健康管理により早期発見すること、感染しても体が持つ抵抗力によって重症化しにくくすることが重要で、特に高齢者、病人、乳幼児など免疫力の低い人は注意が必要です。主な対策としては、栄養、睡眠、休息を十分にとること、予防接種や体力作りも大切です。

自宅でできる感染症予防とは?

自宅でできる感染症予防策の基本は、「手洗い」です。手洗いは、以下の手順で行うようにしてください。

  1. 爪は短く切り、手洗いの前に時計や指輪ははずして、流水で濡らした後石けんで手のひらをよくこする
  2. 手の甲を伸ばすようにこする
  3. 指先・爪の間を念入りにこする
  4. 指の間を洗う
  5. 親指と手のひらをねじり洗いする
  6. 手首も忘れずに洗う
  7. 水で十分に流し、清潔なタオルなどでよく拭きとって乾かす
  8. 1〜7を二度繰り返す

帰宅後、食事前、トイレの後などにはしっかり手を洗うことが大事です。

また、「生活習慣を整え、体の抵抗力を高める」ことも大切です。栄養バランスのとれた食事や規則正しい生活、十分な睡眠や休息をとることが重要です。

そして感染症は予防接種で予防できるものも多いので、かかりつけ医に相談して「予防接種を受ける」ようにし、発症や重症化を防ぐことも大切です。

おわりに:感染症予防の三原則は「感染源の排除」「感染経路の遮断」「健康・免疫の管理」

感染症にかからないようにするには、感染源を避け、手洗いなどを励行して持ち込まない、広げないようにすると同時に、生活習慣を整え抵抗力のある体をつくることが大切です。手洗いや健康な体作りなど、日頃からできることを積み重ねていきましょう。

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