更年期になると痩せることもあるの?

2018/8/2

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

突然顔や体がほてったり、汗が噴き出たりするホットフラッシュを始めとする更年期症状。更年期には太るとよく聞きますが、むしろ痩せてしまうことはあるのでしょうか?

更年期症状で痩せることがあるって本当?!

40代後半から50代女性におとずれる更年期には、ホットフラッシュと呼ばれる顔のほてりやのぼせ、上半身の急な発汗などの更年期障害があらわれます。一般的に歳を重ねると、筋肉量の多い若ころに比べて基礎代謝量が落ち、太りやすくなっていきますが、むしろ更年期障害によって痩せる場合もあります

これは更年期障害になると自律神経が乱れ、消化器官の働きに影響を与えるからです。たとえば、仕事や人間関係のストレスが原因で胃炎などになる人がいますが、これは自律神経のバランスが崩れ、胃酸が過剰に分泌されることが原因です。このときは、胃がもたれたり痛みを感じたり、胸焼けといった症状を引き起こします。
また、女性ホルモンには粘膜を作る働きがあるため、女性ホルモンが減少するとこの働きが弱くなり、食欲不振になってしまう人もいます。

そして自律神経は精神にも大きく関係しており、精神的に不安な状態や緊張が続いても食欲不振につながることが考えられ、結果的に痩せてしまいます。食欲不振の状態が続くと、さらにめまいや貧血などを引き起こす可能性もあります。

更年期障害で痩せすぎないようにするためには?

肥満は健康へ悪影響を与えますが、痩せすぎも問題です。自分の適性体重を知り、それを保つようにしましょう。

適正体重を計算する方法はたくさんありますが、もっとも一般的なのはBMIです。単位は体重をKg、身長をmとし、「体重÷(身長×身長)」でBMIを算出します。

BMIの数値が22だと標準体重、18.5から22未満が適正体重といわれています。この数値を超えていくと肥満、反対に下回っていくと痩せすぎになります。
数値が適正範囲内でない場合には定期的に運動をおこなったり、栄養バランスを意識した食事を摂ったりして、健康的な生活を心がけましょう。

運動は激しいものではなく、少し息が上がるようなウォーキング程度がおすすめです。腕を大きく振りながら歩くと全身の運動になりますので、程よく筋肉に刺激を与えられます。

なお、突然のめまいや吐き気などが心配な人は、自宅で踏み台昇降をしてみましょう。踏み台昇降とは、高さ10~30cmの台を、 足で前後に昇り降りを繰り返すものです。

また、更年期では3食きちんと食べることも大切です。パンやご飯などの主食、お肉や魚といった主菜、野菜やきのこなどの副菜を意識し、栄養バランスに気を付けましょう。副菜から食べ始めると血糖値が急上昇せず、脂肪や炭水化物を吸収しづらくなりますので、食べる順番を意識するのもおすすめです。
ゆっくりよく噛んで食べ、消化器官の負担が少ないように食事を摂るのも良いでしょう。

おわりに:自律神経を整えて適正体重を保ちましょう

更年期障害によって自律神経が乱れると、消化器官などに影響を与え、食欲が低下して痩せてしまうケースがあります。食生活などの生活習慣を見直し、自律神経を整えるように気を付けて、適正体重を保つようにしましょう。

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