三叉神経痛の原因は?痛くなったら何科に行けばいいの?

2018/7/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

三叉神経痛とは、顔を通っている脳神経「三叉神経」に沿って痛みが起こる病気です。一度発症すると自然治癒が難しく、専門の治療が必要になります。
この記事では、三叉神経痛の原因や症状、治療法などの基礎知識を紹介していますので、いざというときのための備えとして覚えておきましょう。

三叉神経痛ってどんな病気?

三叉神経痛は、痛みが発生する前になんらかのきっかけが存在するといわれています。

三叉神経痛を誘発するきっかけの例

  • 洗顔や化粧、ひげそり
  • 歯磨き
  • 咀嚼
  • 冷たい飲み物を飲む
  • 顔に風が当たる

こういったきっかけのあとに、下記のような特徴的な痛みがみられたら、三叉神経痛の可能性があります。

三叉神経痛の痛みの特徴

  • 電気が走るような、針で刺されるような痛み
  • 痛みが続くのは数秒から数十秒(長時間の痛みや慢性的な痛みであるなら、ほかの病気の可能性あり)
  • 顔の片側に発症する

三叉神経痛の原因は血管にある?

「顔に痛みが走る」というと、従来は顔面神経痛という広いくくりで取り上げられることが多く、原因の特定にはなかなか至っていませんでした。しかし近年の研究の結果、血管による神経への圧迫が三叉神経痛の痛みを引き起こしているのではないかという考えが有力となりました。

三叉神経は脳の深いところ(脳幹)から始まり、おでこ、頬、あごへと向かって、枝のように三方向に伸びていき、さらに細かく神経線維を伸ばしています。脳幹を出てすぐのあたりで血管が三叉神経を圧迫すると、三叉神経痛の特徴である突発的な鋭い痛みを引き起こすと考えられています。

三叉神経痛の約90%は、血管による圧迫が原因とみられています。ただし、腫瘍による圧迫や、稀ではありますが血管の奇形を原因とするケースもあります。

三叉神経痛かも・・・と思ったら何科に行けばいい?

三叉神経痛では、刺激を受けている神経へアプローチする治療が必要となります。三叉神経痛の可能性がある症状が現れたら、神経内科や神経外科を最初に受診しましょう。そのほかでは脳神経外科、ペインクリニックも受診先として考えられますが、いずれも検査で原因となっている部位を特定したあとは、症状により適した専門医に診てもらうこととなります。

なお、三叉神経痛の治療では、まずは「薬物療法」で痛みをコントロールすることを試みます。しかし薬では症状が改善しない、副作用により服薬が難しいといった場合は、他の治療法を考慮します。
痛みの原因を外科的な治療で取り除く「手術療法」では、耳鼻科や脳外科で手術を行うことがあります。

おわりに:鋭く短い痛みを感じたら、まずは神経内科・外科へ

顔に痛みを感じたときに、どの診療科を受診すればいいのかわからず困ってしまう患者さんも少なくありません。しかし近年では、三叉神経痛の原因は、血管による神経への圧迫からくるものと考えられ始めています。適切な治療を受けるためにも、「三叉神経痛かもしれない」と思う症状があらわれたら、神経内科または神経外科を受診しましょう。

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