過食症の治療はどんなふうに行われる?入院するのはどんなとき?

2018/8/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

過食症は自覚症状に乏しく、周りからも気づかれにくいことが特徴のひとつです。しかしもし過食症が疑われ、病院などを受診した場合にはどのような治療が行われるのでしょうか。今回は、気になる過食症の治療法についてご紹介します。

過食症の治療ではどんなことをするの?

過食症によって極端な体重減少がみられる場合、まずは標準的な体重まで戻すために栄養補給や食事指導などを行う必要があります。ただし、体重が増加していくことに恐怖や不安感を覚える場合もあるため、体重が増加することを本人が受け入れてから治療を開始することが前提です。また治療中に過食を行ったり、体重減少のための嘔吐や下剤の服用などをさせないようにすることもポイントです。

ほかには薬物療法によって、抑うつや不安などの心理的な面をサポートする場合もあります。ただし、薬の服用は症状の改善を図る対症療法であるため、根本的に過食症を改善できるわけではありません。
薬の種類には不安な気持ちを抑える抗不安薬、寝つきが悪い場合などに効果的な睡眠薬や睡眠導入剤など、さまざまなものがあります。

またカウンセリングによって自分を客観的に見ることなどによって、過食症を引き起こしている原因を見つめ直す治療法も有効です。ほかにも、自分自身への体型への思い込みや誤った食生活をトレーニングによって改善に導く認知行動療法などもよく行われます。

過食症で入院が必要なのはどんなとき?

過食症によって入院が必要となるのは、明らかな体重減少があったり、外来治療では効果がみられなかったりするケースなどです。また糖尿病やうつ病、自傷行為などの重大な合併症がみられる場合にも入院が必要になることが多いです。

入院治療の目的は、栄養指導に加え、生活リズムを整えて規則正しい食生活を促すことにあります。また入院が必要と判断された場合は、入院前に本人だけでなく、家族とも一緒に治療についてしっかりと話し合うことが重要です。

一般的な治療の流れとしては、まず栄養補給などを行って適正な体重に戻してから、心理面にアプローチしていくのが効果的です。ある程度体重が増加した後の方が、心理的な面も回復しやすいことが理由のひとつとして挙げられます。ただし、単に体重の数値を増加させることを目的とせず、本人の様子をしっかり観察しながら、心理的なサポートも行っていくことが好ましいでしょう。

おわりに:過食症は、あらゆる面から治療を行う

過食症の治療では、患者本人がこの病気と向き合うことが必要となります。食事や自分の体重などへの誤った認識を改め、体重を増加させるだけでなく、心理面でのサポートも大切です。

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