記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胸焼けは老若男女誰にでも起こりますが、具体的にどのような症状があるのでしょうか。
今回は胸焼けの症状について、そのメカニズムや他の病気のシグナルである可能性、また症状が出たときの適切な対処法などを解説していきます。
胸焼けの代表的な症状としては、以下の2つがあります。
このような胸焼けが起こるのは、以下のようなメカニズムで暴飲暴食や精神的ストレスが胃や自律神経への過負荷を起こし、胃の働きが低下することが原因と考えられています。
食べすぎや飲みすぎ以外に、更年期障害の症状として、胸焼けが現れることがあります。
これは、更年期で女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減少すると、自律神経にも乱れが生じ、胃の働きや消化機能にも影響を及ぼすためです。
胃の働きには自立神経が深くかかわっているため、更年期障害によって胃の働きが低下し、胸焼けが引き起こされる可能性は十分に考えられます。
みぞおちから肋骨までが痛み、不快感を伴う症状は、単なる胸焼けではなく他の病気の症状の1つとして出ている可能性もあります。
以下に、胸焼けを伴う4つの病気をご紹介しますので、確認してくださいね。
加齢、慢性的な暴飲暴食、肥満などが原因で胃酸が食道に逆流しやすくなり、食道に炎症が起こる病気です。
胸焼けのような症状が食後に起こりやすいなら、この病気かもしれません。
ピロリ菌の繁殖や慢性的な暴飲暴食、ストレスによって胃粘膜が弱まり、炎症が慢性化して急激な胃痛や吐き気、胃もたれ、膨満感などを伴う病気です。
胸焼けと一緒に急激な胃痛、吐き気、げっぷなどの症状があれば、罹患の可能性があります。
ピロリ菌の繁殖、ストレス、非ステロイド・ステロイド系の消炎鎮痛剤などが胃粘膜を傷つけてしまい、傷口から胃が溶かされることで穴が開いてしまう病気です。
ズキズキとした重苦しい痛みが、食事中から食後にかけてみぞおちに現れるのが特徴です。
ピロリ菌の繁殖やストレス、非ステロイド・ステロイド系の消炎鎮痛剤が胃粘膜に傷をつけ、そこから漏れ出した胃酸や消化酵素が、十二指腸壁を溶かしてしまう病気です。
空腹時、睡眠時にみぞおちの痛みが出やすいのが特徴です。
胸焼けが出たときは、すぐに以下の対処法をとると、症状を軽減できる場合があります。
上記の対処を行えば、急性・一時的な胸焼けの症状なら、緩和することができるでしょう。
ただし、胸焼けが長期間頻繁に起こるなど慢性化していたり、胸焼けとあわせて胃痛や吐き気など他の症状が見られる場合は、他の病気が潜んでいる可能性もあります。
症状が長引くようなら我慢せずに、内科・消化器科・胃腸科のある病院を受診して、詳しい原因を調べたうえで治療を受けることをおすすめします。
胸焼けによる肋骨からみぞおちにかけての痛み・不快感は、ストレスや暴飲暴食による胃と自律神経の機能低下が原因で起こります。ただし、自律神経の働きと深いかかわりのある更年期障害や、その他の消化器系疾患の症状として現れているケースもあります。原因をはっきりさせ、適切な治療を受けるには医師の診断が必要ですので、症状が長引くなら内科・消化器科・胃腸科の病院を受診してください。