うつ病が治らないのは薬や仕事のせい?性格も影響している?

2018/8/13

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

なかなかうつ病が治らないとき、考えられる原因としては何があるでしょうか?薬が合わなかったり、仕事が影響したりしているのでしょうか?はたまた、もともとの性格が関係しているのでしょうか?

うつ病が治らない原因は薬のせい?

うつ病は、誰しもがなる可能性がある病気です。人間は日々の中でときには落ち込むことがあっても、うまく立ち直りながら心のバランスを保って生活しています。しかし、うつ病では、何らかの原因で脳のはたらきが低下して心のバランスが崩れ、疲労感や睡眠障害など、からだ全体が不調になってしまいます。うつ病の治療は長期間かかり、中には改善がみられないために、いくつもの病院を転々とするという人もいます。

うつ病の治療は、十分な休養をとると共に抗うつ薬の服用が行われます。抗うつ薬は、いくつもの種類があり、その効き方は個人差があります。そのため、うつ病が改善しない要因のひとつには、薬が合わないということもあるでしょう。

ただし、抗うつ薬は、効果が出るために時間がかかるものです。医師は、効果を判定するために一定期間の処方と定期的な受診をすすめています。改善しないからと勝手に薬の量を減らしたり、飲む回数を減らしたりすると、正確な効果がわからなくなります。もし不安な点があるときは、まずは主治医に相談をすることが大切です。

仕事もうつ病が治らない原因となる?

うつ病は、一般的にはストレスや環境、性格傾向、慢性的な病気など、いくつもの要因が複雑に絡み合って生じると考えられています。中でも、最もきっかけとなりやすいものが環境です。たとえば、家族や親しい人との死別や、病気の告知、人間関係のトラブル、妊娠や出産などが含まれます。

社会人になってからは、環境の変化に仕事が関係していることも大いにあるでしょう。上司や同僚との人間関係や、仕事内容、職場環境と、その要因はさまざまです。

うつ病の治療は抗うつ薬を用いた治療が中心にはなりますが、うつ病のきっかけとなった環境に変化がなければ、うつ病の症状がなかなか改善しないこともあります。職場に自分の病状を伝えるということは勇気がいるものですが、休職や部署変更、仕事内容の変更などを検討してもらうことも必要になっていくでしょう。

性格もうつ病の治りにくさに影響するの?

うつ病になりやすい人には、共通する特徴があるといわれています。うつ病は誰でもなる可能性がある病気ですが、たとえ同じようなストレスにさらされても、全員がうつ病になるとは限りません。

うつ病になりやすい性格としては、真面目で几帳面、ルールを守る、責任感が強いなどが挙げられます。また、自身の考えや感情をうまく表現ができないという傾向の人は、周囲に気をつかったり、周りに合わせたりして無理をしやすいということもあるでしょう。適度に力を抜くことができずに常に全力疾走をしている状態は、疲労とストレスに気づかずに心と体のバランスを崩す可能性があります。

うつ病を治すためにはどうすればいいの?

うつ病の治療は、抗うつ薬の服用が中心です。抗うつ薬は、指定された用法で飲み、自己判断で飲むことを止めたり、量を増減させることは止めましょう。また、自分の考え方や行動の癖(くせ)に気付き、異なる視点を取り入れられるようにカウンセリングを併用する人もいます。

うつ病の人は、真面目で責任感が強い人が多いため、治療中も仕事への復帰への焦りや、家族への気遣いなどで焦りが生まれることがあります。しかし、うつ病は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、半年以上の期間をかけて緩やかに改善していく病気です。睡眠不足や食事のバランス、運動不足などに気をつけて規則正しい生活を送り、焦らずに治療を続けていくことが必要です。

おわりに:うつ病を治すには「焦らないこと」が重要。医師と相談しながら気長に治療を続けよう

うつ病は誰しもがなる可能性がある病気です。治療は抗うつ薬の使用が中心ですが、回復には長期間かかることも少なくありません。うつ病になる人はもともと真面目な人が多いため、症状がなかなか改善せずに焦ることも多いですが、規則正しい生活を送りながら、焦らずに治療を続けていくことが大切です。

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