記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/23 記事改定日: 2020/2/7
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
結核菌の感染を予防する「BCG」の接種をした当日は、お風呂に入っても大丈夫なのでしょうか?入浴時の注意点について、詳しく解説していきます。
「BCG」とは、結核菌の感染を予防するためのワクチンで、抵抗力が弱く重症化しやすい生後5~12ヶ月未満に接種することが推奨されています。BCGを接種することで、結核の発症を52~74%程度、重症の髄膜炎や全身性の結核の64~78%程度を予防することができ、その効果は10~15年程度続くと考えられています。
BCGワクチンは、接種後30分間は様子を観察し、アレルギー反応などがあれば適宜医師に報告する必要があります。
当日の入浴は差し支えありませんが、その前に接種部位が乾燥していることを確認するようにしましょう。
血が出ていたり患部がじゅくじゅくしているようなら刺激を与えないようにして、入浴は避けた方が無難です。また、高熱やけいれんなどの異常な症状が出た場合にはすぐに医師の診察を受けましょう。
BCG接種の当日、発熱などの症状がでていなければ湯船に入っても大丈夫です。ただし、集団接種や病院に行ったことで風邪のウイルスなどをもらってしまうこともあるので、長風呂などの体が疲れるような入浴や、風邪をひきやすい湯ざめなどには注意しましょう。
また、BCGは毒性を弱めた結核菌を体内に注入する生ワクチンなので、接種後に以下のような副反応がでることがあります。
こうした副反応が出ているときや、接種後に体調を崩していたり発熱しているときは、お風呂に入るのは控えましょう。
また、化膿が2ヶ月経っても治まらない場合や膿がひどい場合、接種後3~5日経ってもわきの下に2cm以上腫れあるといった症状があるときは病院を受診してください。
入浴時や体を拭くときには、できるだけ注射の痕を触らないように気をつけることが必要です。注射痕を揉んだりこすったりすると、傷口が開いて痛みが強くなったり腫れがひどくなることがあります。
接種当日は、熱いお湯は避け体をゴシゴシこすらないことが大切です。また石鹸やシャンプーがしみる場合もあるので、体を洗うときには注射のあとは洗わないようにし、お湯で優しく流すだけにしましょう。
注射のあとを洗って傷口が開いてしまうと、そこから雑菌が入る危険性も高くなります。
普通に洗っただけであれば基本的には問題ありませんが、その後の様子を見て、入浴前より痛みや腫れがひどくなっているようであれば、かかりつけ医に相談するようにしましょう。
BCGを摂取した後は、入浴以外にも次のようなことに注意しましょう。
BCGの接種当日の入浴は、接種部位がきちんと乾き発熱などもないようであれば、問題ありません。しかし、血が出ていたりじゅくじゅくしているようなら避けた方が無難です。なお、入浴時はできるだけ注射痕は触らないようにし、体力を消耗する長風呂や湯ざめに気をつけて体を清潔に保ちましょう。