いぼ痔の飲み薬ってどんな効果があるの?塗り薬も使う?

2018/8/31

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

いぼ痔の治療薬として飲み薬を処方されることがありますが、飲み薬にはどのような効果があるのでしょうか?また、同時に塗り薬は使用することはあるのでしょうか?いぼ痔の治療方法や薬について解説していきます。

いぼ痔で飲み薬を使うと、どんな効果があるの?

いぼ痔の飲み薬には、炎症抑制作用や血行改善作用がありますが、外用薬と比較すると効果はゆるやかです。肛門科で薬をもらう場合は、患者さんの症状や希望などを医師と相談した上で、処方薬を処方してもらうという流れになります。市販薬を購入する場合は、薬剤師に相談をして薬を選びましょう。

いぼ痔の飲み薬のうち、代表的なものがエスベリベン®です。エスベリベン®には、いぼ痔を萎縮したり、血流を良くする作用があります。また、便秘を改善する作用のある緩下剤(酸化マグネシウム)も効果的とされています。ただし重度の内痔核の場合は、結紮切除半閉鎖法と呼ばれる肛門括約筋を保護する手術や、ジオン注入療法などを行う必要があります。

ただし、いぼ痔の多くは手術を行わずに、エスベリベン®や緩下剤、外用薬などの使用で治療ができるとされています。

いぼ痔の治療で、飲み薬のほかに塗り薬なども使う?

薬物療法で使用される坐薬や軟膏などの外用薬(強力ポステリザン®軟膏)には、出血やかゆみを止める効果や、肛門に負担をかけずに便をスムーズに出せるようにする効果などがあります。

ただし、上記のような市販の外用薬を使用しても、症状が改善されない場合は早急に肛門科の専門医を受診しましょう。

いぼ痔は飲み薬や塗り薬を使えば治る?

痔の発症や再発、悪化などを防ぐためには、薬だけでなく日常生活において以下のようなことに気をつける必要があります。
まだ痔を発症していない人やすでに治癒した人も、おしりに負担をかけない生活習慣を身につけるように心がけましょう。

排便のポイント

  • 便意を感じたときは我慢をせずに、すぐに排便しましょう。
  • 排便時間は3分以内にとどめるようにしましょう。
  • 強く息んで完全に出し切ろうとしないようにしましょう。
  • 排便後は肛門の洗浄・乾燥を行い清潔に保ちましょう(ただし洗いすぎないようにしてください)。

食事のポイント

  • 食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨張することにより、便の量を増やしたり軟らかくする効果があります。それにより腸の蠕動運動を高めることができるため、積極的に摂取するようにしましょう。ただし、下痢をしやすい人は消化のよい食事をすることが大切です。
  • 十分に水分補給を行うことで、便秘解消や便を軟らかくすることにつながるため、1日2~2.5Lを目安に水分を摂取するようにしましょう。
  • 朝食をきちんと摂取すると胃腸が活発に働き始め、便意を促すことにつながります。また、冷たい水や牛乳だけでも有効とされています。
  • アルコールや香辛料の過剰摂取は、肛門のうっ血を引き起こしたり、痔を悪化させる原因となるため、控えるようにしましょう。

その他のポイント

  • 適度な運動は腸の活動を活発にして、排便をスムーズにするよう促す効果がありますが、過度な運動は息んだ際に肛門に負担がかかるため、無理をしない程度に行いましょう。
  • 長時間の同一姿勢は、肛門のうっ血を引き起こす原因となるため、時々ストレッチなどを行い血行を改善するようにしましょう。
  • 身体が冷えると、血行不良や下痢などを引き起こす原因となります。入浴は毎日行い、腰やおしりを温めるためにカイロを貼るなどの工夫をしましょう。ただし、痔の中には温めることにより悪化する場合もあるため、注意する必要があります。

上記の方法を行うことで、体調を崩したり症状が悪化した場合や、痔以外にも持病のある場合は、実施する前に医師に相談するようにしましょう。

おわりに:市販薬が効かない場合は医療機関の受診を

内服薬には、炎症抑制作用や血行改善作用があり、坐薬や軟膏などの外用薬には、出血やかゆみを止める効果や、便をスムーズに出せるようにする効果などがあるとされています。市販の薬を使用しても、症状が改善されない場合は肛門科の専門医を受診し、適切な治療を受けましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

食事(225) 食物繊維(100) 軟膏(13) 排便(12) いぼ痔(22) 塗り薬(12) 飲み薬(6) エスベリベン(1)