ネフローゼ症候群になったら、食事でどんなことに気をつければいい?

2018/9/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

もし「ネフローゼ症候群」と診断されてしまった場合、食事ではどんなことに注意をすればいいのでしょうか?おすすめのレシピも併せてご紹介します。

ネフローゼ症候群の食事療法のポイントは?

ネフローゼ症候群を発症したら、押さえておきたいのが食事療法です。

ネフローゼ症候群の際の食事療法のポイントは、タンパク質を摂りすぎないようにしつつエネルギーをしっかりと補給するということです。特にエネルギーはタンパク質が有効に利用させるようにするためには必須となるため、意識的に摂取しましょう。また、塩分の摂りすぎにも注意が必要です。

ネフローゼ症候群の食事療法は、弱った腎機能を低下させないこと、たんぱく質の代謝(分解)産物の産生を抑制すること、水や電解質異常を調整し体内のバランスを維持すること、栄養状態に注意し体力を保持することを目的に行われます。

病状や医師の見解によってタンパク質の摂取量などは細かく決められていることがあるため、医師の指示をしっかりと守りましょう。

ネフローゼ症候群になったら、タンパク質やカリウムを減らすのはなぜ?

ネフローゼ症候群になった場合、タンパク質やカリウムの摂取量を減らさなければなりません。タンパク質を多く摂取すると、腎臓からしか排せつすることのできないクレアチニンや尿素窒素が多くなるため、腎臓へ負担をかけてしまいます。

また、カリウムは腎臓を患っている場合にはすぐに尿に排泄することができないため、一度にたくさん摂ってしまうと高カリウム血症となってしまう場合があり、生命への危険を及ぼすこともあります。

ネフローゼ症候群の場合、タンパク質の摂取量は微小変化型ネフローゼ症候群以外では1日0.8 g/kg/日、治療反応性良好な微小変化型ネフローゼ症候群の場合は1日1.0~1.1 g/kg/日としています。また、カリウムの摂取量は血清カリウム値に合わせて医師が決めます。

いずれにせよ、医師の指示に従った量を摂取するようにしましょう。

ネフローゼ症候群で水分補給の制限をしたほうがいいの?

ネフローゼ症候群であっても、基本的には水分摂取の制限はされません。極端に水分制限をしてしまうと腎臓を流れる血液量が減少してしまい、腎臓の働きが落ちてしまうからです。
しかし、高齢者や高度な浮腫があるなど病状によっては水分摂取を制限することがあります。

ネフローゼ症候群の食事療法におすすめのレシピは?

食事について細かく決められているネフローゼ症候群の食事療法におすすめなレシピを紹介します。

1つ目は茹でキャベツのサラダです。調理も簡単で、ゆでたキャベツと人参を短冊形に切り、カイワレ大根も根を切って半分に切り、油、酢、塩で和えます。
キャベツと人参は茹でこぼすことでカリウムの摂取を抑えることができます。また、酢やカイワレ大根を使用することで塩分が少ないもののおいしく食べることができます。

2つ目は揚げ鶏とブロッコリーの炒め物です。鶏もも肉をそぎきりにして片栗粉をまぶして揚げ、ブロッコリーは茹でで小房に分けます。干しシイタケは水でもどしてそぎ切りにし、中華スープの素、水、しょうゆ、みりんを合わせておきます。フライパンに油を入れてしょうが、にんにくのみじん切りを加えて熱し、干しシイタケを炒めて合わせた調味料を加えます。煮立ったら揚げた鶏と、ブロッコリーを加えて水で溶いた片栗粉でとじれば完成です。

鶏肉は揚げることでエネルギー量を上げ、ブロッコリーをゆでてカリウム量を抑えます。このように工夫することで、腎臓に良い食事を簡単に作ることができます。

おわりに:食事を工夫してネフローゼ症候群とうまく付き合おう

ネフローゼ症候群になったら低タンパク質、高エネルギーの食事が基本となり、カリウムや食塩の制限が必要となります。その理由は腎臓の負担を極力減らすためです。普段の食事作りでも調理方法を工夫することで、これらの目的が達成できます。医師の指示に従いながら普段の食事を工夫して調理していきましょう。

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