ベビ待ちでの妊活にはヨガがおすすめ!その理由は?

2018/10/1 記事改定日: 2020/2/20
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前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

妊娠しやすい体づくりには、運動はとても効果的だといわれています。
そのなかでもヨガは、妊娠を希望する女性や妊娠中の女性に大変親しまれているものです。
こちらでは、妊娠を希望する女性にはどうして運動が良いとされているのか、ヨガが妊娠にもたらす効果について説明していきます。

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ベビ待ち(妊活)で積極的に運動したほうがいいのはどうして?

妊娠しやすい体作りのために、運動を行なうことはとても良いことです。
「冷えは万病のもと」といわれるように、冷えは体のあちこちの働きを低下させます。
これは妊娠に必要な卵巣や子宮にもいえることで、冷えは妊娠するための臓器の機能低下をもたらし、ホルモンバランスの乱れにもつながります。

積極的に運動をすると、まず血液の流れが良くなります。
全身の筋肉を適度に使うことで筋肉が収縮して血液の流れが良くなり、血液に含まれる栄養素が全身にいきわたるようになります。すると、妊娠に必要な臓器が十分に栄養を受け取ることができるようになり、妊娠能力の向上が期待できるのです。

また、適度な運動は自律神経の安定にも役立ちます。
自律神経とは意識せずに働いている神経のことで、私たちの生命活動がうまくいくようにコントロールしている神経です。

この神経には、活動しているときや興奮状態のときに働く交換神経と、寝ているときやリラックスしているときに働く副交感神経の2つがあり、それぞれがバランスを保つことで体は正常に機能しています。

このバランスが乱れると、めまいや動機、睡眠不足などの症状が起こるようになり、妊娠に必要なホルモンの乱れの原因になることもあるのです。

運動で体を動かすと、適度な疲れで良質な睡眠が促されますし、ストレス緩和にもつながります。
また、自律神経が安定するとホルモンバランスが整って正常な排卵が起こりやすくなり、規則正しい生理周期にもつながりやすくなります。

ヨガがベビ待ち・妊活にいいといわれているのはなぜ?

妊娠しやすい体づくりには運動がおすすめですが、運動の苦手な人もいるでしょう。
そこで、運動といってもきついものではなく、自宅でも手軽に取り組めるヨガを取り入れることをおすすめします。ヨガには以下のような効果が期待できることもヨガがおすすめの理由です。ただし、無理のない範囲で取り入れるようにしてください。

骨盤のゆがみの改善

骨盤には子宮や卵巣を含む様々な臓器がおさまっています。
骨盤は姿勢が悪かったり、足を組む癖があったりすると徐々に歪んできて、妊娠の可能性に影響を与えることがあるといわれています。

もちろん、骨盤の歪みを治すだけで不妊が改善できるとは限りませんが、ヨガで骨盤周辺の筋肉がほぐれ、ゆがみを改善すると、子宮や卵巣の血液の流れも改善し、妊娠の確率が上がる可能性があります。
また、ヨガは冷えの改善効果も期待できるので、その意味でも妊娠を希望する人にはおすすめです。

呼吸法で自律神経を整えられる

私たちが当たり前に行なっている呼吸ですが、ヨガではこの呼吸をコントロールして、体と心をリラックスさせる効果があるといわれています。リラックスすることが自律神経が整いやすくなりますし、ストレス緩和の効果も期待できます。

妊活のためのヨガは、ホットヨガでも大丈夫?

近年では「ホットヨガ」と呼ばれる、高温多湿の環境で行なうヨガも流行ってきています。

ホットヨガは、通常のヨガよりも発汗量が多く、運動量も高いのでストレスの発散の効果が期待できます。
新陳代謝が高まりますし、ダイエットや肥満防止、美肌の効果も期待できるでしょう。

ただし、ホットヨガを行なう環境は室温39度以上、湿度60%以上と、なかなか自宅で行なうには難しい環境です。
また、高温多湿の環境で運動することには、脱水のリスクがあります。

妊娠のために行なう運動のつもりが、誤って体調を崩す原因とならないように、自分の体やインストラクターとよく相談して、必要であれば医師にも相談してから行なうようにしましょう。

ベビ待ちさんにおすすめのヨガのポーズは?

より妊娠しやすい体作りのためにおすすめのポーズには、以下のようなものがあります。

橋のポーズ

床に仰向けになった状態で、膝を曲げて両方の足を肩幅程度に開き、かかとはできるだけ坐骨の近くに持ってきます。
この状態から、ゆっくり息を吐きながら、鼻骨を恥骨の方に押し上げるイメージで、おしりを引き締めながら床から持ち上げます。
橋のポーズには、腰回りの血流を高めて子宮の働きを高める効果が望めます。
また、腸の動きを促すため、便秘の改善にも役立つポーズです。

子供のポーズ

正座の状態で、ゆっくりと息を吐きながら体を太ももに近づけていきます。
両手は床の上に体と平行に置き、手のひらを上向きにして、肩の重みで肩甲骨が背中に広がるようにしましょう。
ストレスでこわばった体をリラックスさせ、良い睡眠がとれるように心を落ち着かせることができるポーズです。

ヨガ以外にできる妊活対策は?

ヨガ以外にも妊娠しやすい身体づくりの対策には次のようなものが挙げられます。妊活中の人はヨガだけを行うのではなく、様々な対策を取り入れてみましょう。

  • ウォーキングやジョギングなど適度な有酸素運動を行う
  • 長時間のデスクワークは避ける
  • できるだけストレスをためない生活を心がける
  • 冷房の冷えなどに注意する
  • 適正カロリーを守り、栄養バランスの良い食生活を心がける
  • 睡眠不足や疲れを溜めず、規則正しい生活を送る
  • 喫煙中の方は禁煙を目指し、受動喫煙にも注意する
  • アルコールやカフェインの摂り過ぎに注意する

おわりに:妊娠しやすい体づくりには適度な運動を

今妊娠を希望している人だけでなく、今後妊娠したいと思っている人は、日ごろから適度な運動を行なうと良いでしょう。
そのなかでもヨガは簡単に行なえて、運動が苦手な人でも大変おすすめです。
ヨガで自律神経を整え、冷えを改善しながら骨盤を整えて、妊娠しやすい体づくりに努めていきましょう。

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