記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/30
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
バリウム検査と胃カメラのどちらの方がラクなのでしょうか?また、胃の検査ではどちらを受けるのがいいのでしょうか?バリウム検査と胃カメラの違いや検査方法について解説していきます。
バリウム検査とは、バリウムと呼ばれる造影剤を飲むことで、通常のレントゲン撮影では写らない胃を白く写すことができる検査です。
ポリープやがんなどの胃粘膜が盛り上がっている病気は、その部分のバリウムがはじけて写り、潰瘍やがんなどの胃粘膜が凹んでいる病気は、その部分にバリウムが溜まって映し出されるようになっています。
胃バリウム検査は
を主な目的として行われ、医師が透視をしながら撮影を行う直接撮影で異常が見つかった場合は、胃ファイバースコープ検査(胃内視鏡、胃カメラ)や生検を行って診断を下します。
バリウムを飲んで胃の全ての皺壁を撮影する「間接撮影」を行った後、胃の全てが観察できなかった場合や少しでも異常があると判断された場合は、精密検査が行われます。
精密検査(直接撮影、胃ファイバースコープ検査など)での胃がん発見率は100人に1人ほどですが、早期発見できた場合は命が助かる確率が高くなります。
内視鏡検査は、一般的に上部消化管内視鏡(胃カメラ)と下部消化管内視鏡(大腸カメラ)があり、胃や腸などの消化器官の病気の有無を調べるために行われます。
内視鏡(細くて柔らかいチューブ)の先端にはカメラがついており、それを口・鼻・肛門などから挿入することで、消化器官内部の状態を診ることができます。
胃カメラが苦しいといわれている理由に、嘔吐反射と呼ばれる生理的な反射が挙げられます。
嘔吐反射自体は人間の自然な反応なのですが、あまりにも反応が強すぎると、胃と食道のつなぎ目が裂けて出血したり、胃カメラが食道の壁を傷つけて穴が開いてしまう(穿孔)恐れがあるため、可能な限り胃カメラを楽に受けるための工夫が必要となります。
ドロッとした液体を含む方法、スプレーを散布する方法と医療機関によって手法はことなりますが、基本的には局所麻酔をするので、そこまで苦しい思いをすることはないかもしれません。
麻酔をきちんを受けたうえで、深呼吸をしっかり行うとチューブが通りやすくなります。自分がやりやすい方法でいいので、ゆっくりと大きな深呼吸を続けるようにしましょう。また、ベロは下あごにピタッと付着させて、喉の奥を大きく開けるようにしましょう。
ただし、ツバを飲み込んで気管に入ると、むせこんで苦しい思いをする恐れがあります。なるべくツバは飲み込まないように注意しましょう。少し恥ずかしいかもしれませんが、口の外に垂れ流すようにした方が良いです。
以前は胃がん検診ではバリウム検査が主流でしたが、現在ではバリウム検査と胃内視鏡(胃カメラ)検査の両方が推奨されています。
どちらの検査にもそれぞれメリットとデメリットあり、一概にどちらの方が良いとはいえないため、本人の病態や予算等を考慮したうえで決めるようにしましょう。
バリウム検査とは造影剤を飲んで胃を白く写すことができる検査で、内視鏡検査とはカメラのついたチューブを挿入して胃や腸などの消化器官の病気の有無を調べることができる検査のことです。どちらの検査にもそれぞれメリットとデメリットあるため、本人の病態や予算等を考慮した上で決めることが大切になります。
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