生理前後の片頭痛がつらい・・・どうすれば痛みが落ち着く?

2017/1/17 記事改定日: 2018/3/23
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生理が近くなると、突然頭がズキズキと痛くなってくる。しかも、痛みが長引いて困る・・・。頭痛があると、気分が悪くなるし、物事に集中しづらくなるのでつらいですよね。この記事では、生理の前後にやってくる片頭痛(月経関連片頭痛)について、原因や対処法を紹介します。

生理前後の片頭痛ってどんなもの?

生理(月経)が始まる2日前から生理が始まって3日目ぐらいまでにやってくる頭痛は、片頭痛のようにズキズキと波打つような強い痛みが出てくるのが特徴です。また、普通の片頭痛よりも症状が長く、強く続く傾向がみられます。こうした頭痛のことを「月経関連片頭痛」と呼んでいます。

月経関連片頭痛は、生理がピークを迎えるあたりで激しい頭痛が襲ってくるもいれば、生理前から痛み始め、その痛みがずっと続くことに悩まされる人もいるなど、頭痛の程度や期間には個人差があります。また、市販の鎮痛剤が効きづらい、という特徴もあります。

生理のあたりで片頭痛が起きる原因は?

月経関連片頭痛は、生理の2日前、あるいは月経がはじまって3日目に最も起こりやすくなります。原因はまだはっきりとわかっていませんが、生理中に女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌が減ってしまうことが原因ではないかと考えられています。

エストロゲンは卵子を育てる働きがありますが、排卵期になると卵子を育てる必要がなくなるため、急激に分泌量が減ります。脳が分泌量の急激な変化をキャッチすると、ホルモン生成に関わる脳の「視床下部」が血管を拡張させ、変化に対応しようとします。この血管拡張によって、頭痛が生じている可能性があると考えられています。

また、生理中に血行が悪くなると脳への酸素供給が滞ったり、周辺の筋肉が緊張したりするなど、頭痛が起こりやすい状態になることも原因のひとつと言われています。

片頭痛の原因は生理以外にもある

ちなみに、月経関連片頭痛以外にも、片頭痛の原因となるものがいくつかあります。

<経口避妊薬(ピル)を服用している>
経口避妊薬(ピル)を服用すると、片頭痛が出やすくなることがあります。ピルは21日間服用したあと、服用しない日が7日間あります。服用していない7日間に血中のエストロゲン量が低下するため、片頭痛を起こしやすくなるようです。

<更年期障害>
閉経前はエストロゲンの分泌量の変化が激しくなるため、片頭痛が悪化しやすいと言われています。閉経すると、痛みの症状が軽くなる場合がほとんどです。したがって、何もしなくても自然に落ち着くとも言えますが、痛みで心身ともに疲れてしまう方も多いようです。

<妊娠>
妊娠後の数週間、頭痛がひどくなることがあります。これは、妊娠初期は女性ホルモンのひとつであるプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増えてしまうためです。ホルモン分泌の急激な変化が起こると自律神経が乱れ、血管の拡張・収縮がうまくいかなくなって、頭痛を引き起こします。通常、この症状は出産6カ月前には症状が改善します。また、お腹にいる赤ちゃんへの影響はありません。

生理前後の片頭痛、どう対処法ばいいの?

生理前後の片頭痛に対処する方法をいくつかご紹介します。

生理周期を記録する

偏頭痛と生理の関係をチェックするために、少なくとも3周期分の生理周期を記録しておきましょう。生理と片頭痛の痛みとの関係が自分自身で確認できるのはもちろん、医師に説明しやすかったり、治療の参考にしたりすることができます。

横になって休む

片頭痛で痛む個所を冷やしながら、静かな場所で横になって休むのがおすすめです。また、こめかみを押さえて血行を穏やかにすることも、症状を和らげるのに役立ちます。

血管を広げるような活動は控える

入浴や運動、マッサージなど、血管を広げてしまう活動をすると、痛みがひどくなる可能性があります。痛みが落ち着くまでは控えましょう。

量は少なくてもいいので食事を摂る

食事を抜いたり、長時間食事を摂らないままでいると、血糖値が下がって頭痛が起こりやすくなります。食欲がないときは、食事量を小分けにしたり、寝る前に少し何か口にしたりして、血糖値が下がり過ぎないようにしましょう。

規則正しい睡眠リズムを心がける

睡眠時間が短すぎても、長すぎても、片頭痛を引き起こす可能性があります。規則的な睡眠リズムを心がけましょう。

アロマテラピーを活用する

アロマテラピーは血行促進やリラクゼーションの効果が高いだけでなく、痛みの原因と考えられるホルモンバランスの乱れを整える作用があると言われています。また、香りによって、痛みの原因とひとつと言われているストレスを軽減させる働きがあります。

痛みがひどい場合は、早めに専門医の診察を受ける

上記のようなセルフケアをしてみても、ガマンできないくらいに痛みがひどい場合は、なるべく早く専門医の診察を受けましょう。

おわりに:片頭痛の原因はホルモンバランスの変化であることが多い。痛みがひどい場合は病院で診察を

生理(月経)の前後に片頭痛が起こりやすいのは、ホルモンバランスの変化が原因と考えられています。まずは、この記事で紹介したセルフケア方法を試してみて、痛みをやわらげられるかどうかを試してみてください。もし、それでも痛みが落ち着かなかったり、吐き気やめまいといったひどい症状が続く場合は、専門医に診てもらうことをおすすめします。

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