記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
腫瘍はあらゆる臓器にできることがありますが、肝臓にできた場合、何がきっかけで発見されることが多いのでしょうか。肝臓の腫瘍の良性・悪性を見分ける方法と併せてお伝えしていきます。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、たとえ何らかの異常が起こっていても自覚症状があらわれる頃には症状がかなり進行しているといわれます。肝臓の腫瘍も、会社や自治体で受けた健康診断で偶然見つかったり、すでに、慢性肝炎や肝硬変といった症状で治療を受けていた人が定期検査で発見されたりすることが多いとされています。
腫瘍には、悪性腫瘍(がん)と良性腫瘍があります。悪性腫瘍は、正常な組織の栄養を奪ってどんどん増殖をし、体のあちこちにも移動(転移)していきます。一方良性腫瘍は、ゆっくりと増殖はするものの、移動をしたり、正常な組織の栄養を奪ったりということはありません。どんな臓器でも腫瘍が見つかった場合には、悪性なのか良性なのかを見極める必要があります。
肝臓に腫瘍が見つかったときは、血液検査で血小板の数値をみることで肝臓の変化を簡易的に推測できます。しかし、悪性か良性かを確定するためには、肝臓の一部組織を採取し、採取した細胞の様子を顕微鏡で確認する病理検査を受けなければなりません。
肝細胞がんになりやすい要因としては以下のようなものがあります。あてはまる人は、特に定期的に検査を受けると良いでしょう。
肝臓にできる良性腫瘍には、いくつかの種類があります。
いずれの腫瘍も自覚症状はほとんどありません。もし増大したり、痛みや黄疸(おうだん))、出血などの症状があらわれた場合は手術によって摘出をすることがあります。また、初期の悪性腫瘍(がん)との見分けが難しいものや、悪性に移行する可能性があるものがあるため定期的に経過観察を行います。
肝臓は沈黙の臓器のひとつであり、自覚症状が現れるころには、かなり状態が悪化しています。肝臓にできる腫瘍には悪性と良性があり、どちらであるかによっては治療方針が大きく異なります。いずれにしても、肝臓の異常がないかどうかを知るためには、定期的に健康診断を受けていくことが大切となるでしょう。
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