過敏性腸症候群(IBS)の「下痢型」、食事療法のポイントは?

2018/10/30

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

過敏性腸症候群(IBS)の治療では食事療法が大きなカギを握りますが、「下痢型」「便秘型」などのタイプによって適した食事内容は異なります。ここでは下痢型の食事療法のポイントや、おすすめのレシピを紹介していきます。

過敏性腸症候群(IBS)の下痢型、食事療法のポイントは?

まず、過敏性腸症候群(IBS)の下痢は、大腸の過剰な蠕動運動が原因で起こるものです。蠕動運動が活発すぎると中を通過する便のスピードが速くなり、水分を十分に吸収できずに排出された結果、下痢便となります。

IBSで下痢になるそもそもの原因は、多くの場合ストレスとされていますが、そのほか食べたものの影響で下痢になっている可能性もあります。具体的には、下記の食べ物や飲み物が挙げられます。

  • 牛乳や乳製品
  • 脂質の多い食べ物
  • 香辛料やカフェイン、炭酸飲料などの刺激物
  • アルコール
  • 冷たい食べ物や飲み物

下痢型IBSの方は、まず上記の摂取をなるべく控えることが大切です。そしてもうひとつポイントとなるのが、「消化によいものを食べる」ということです。
消化によいものとは、うどんやおかゆ、豆腐、白身魚など、脂質をあまり含まず、水分を多く含んだやわらかい食べ物です。これらは消化にかかる時間が短く、それでいて栄養素が吸収されやすいため、胃腸の負担を軽減しつつ、効率よく栄養をとることができます。

下痢型IBSにおすすめのレシピ

下痢型IBSの方におすすめの食事のレシピをいくつかご紹介します。

煮込みうどん

材料(1人分)

  • ゆでうどん:100g
  • 鶏のささみ:30g
  • にんじん:10g
  • ほうれん草(葉の部分):15g
  • だし汁:1カップ
  • ★しょうゆ:大さじ1/2
  • ★みりん:小さじ1/2
  • ★塩:少々

作り方

  1. ほうれん草を茹で、色が鮮やかになったら冷水にさらす。その後水気を切り、みじん切りにする。にんじんもみじん切りにする。
  2. 鍋にだし汁を入れ、ささみを茹でる。茹だったらにんじんを加えて煮立る(アクが出たら取る)。
  3. さらにほうれん草を加えてしばらく煮、★で味をつける。
  4. 最後にうどんを入れ、溶き卵を加えてとじる。器に盛りつければ完成。

たらのスープ煮

材料(1人分)

  • たら:1尾
  • じゃがいも(中):2個
  • 玉ねぎ:30g
  • にんじん:20g
  • セロリ:20g
  • にんにく:少量
  • トマト(中):1個
  • 水:1と1/2カップ
  • 塩、こしょう、コンソメ、オリーブオイル:適量

作り方

  1. たらをひと口大に切り、塩・こしょうを振って軽く下味をつける。
  2. 玉ねぎは2cm角、セロリは1cm幅の斜め切りにし、じゃがいもとにんじんは厚さ4mm程度のいちょう切りにする。にんにくは薄切りにする。
  3. トマトはヘタを取って切り込みを入れ、熱湯にサッとくぐらせ冷水にさらす。皮をむいたら横半分に切り、1cm角に切る。
  4. 厚手の鍋にオリーブオイルとにんにくを入れ、にんにくがカリッとしてきたら一度取り出す。その後玉ねぎ、セロリ、じゃがいも、にんじんを入れて炒める。
  5. 野菜が軽く炒まってきたら、水とコンソメを入れる。沸騰したらたらを加えて弱火にし、アクを取りながら10分程度煮る。
  6. さらにトマトを加えて10分程度煮込み、塩・こしょうで味をととのえる。器に盛りつけ、さきほどのにんにくを散らせば完成。

おわりに:食事内容の改善で、下痢症状が緩和されることも

IBSは消化器の疾患のため、食べるものが症状に大きく影響していきます。暴飲暴食は控え、消化にいいものを中心に、日々の献立を考えていきましょう。

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