心筋シンチってどんな検査?検査前にコーヒーは飲めないって本当?

2019/1/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

胸痛や動悸・息切れ・不整脈など、私たちの命にかかわるような心臓疾患が疑われる場合には、さまざまな心臓検査が行われます。このうちのひとつに心筋シンチがあります。

今回は心臓に行われる検査のうち、心筋シンチという検査について解説していきます。

心筋シンチってどんな検査なの?

放射線医薬品の一種である「アイソトープ」を静脈から投与して心臓まで到達させ、心臓の動きや血流の変化を確認する検査方法を、心筋シンチと言います。注入したアイソトープの分布を専用カメラで確認することで、心臓の動き方や機能低下の有無、心臓内の血液に異常がないかを確認することができます

主に心臓での血流障害や代謝異常の有無、またはその重症度をみて、狭心症や心筋梗塞を発症していないか判断するのに用いられます。なお、検査に使われるアイソトープの種類は、検査目的によって変わってきます。

心筋シンチを受ける前にカフェインを摂っちゃいけないの?

心筋シンチを行う際に、よりはっきりした検査結果を得るために、心臓の血流を増やして負担をかける薬剤を使用する場合があります。

「ペルサンチン負荷心筋血流検査」とも呼ばれる、このような薬物負荷による心筋シンチでは、心臓負荷に使う薬物の作用にカフェインが影響を及ぼすことがわかっています。医師からの事前説明でペルサンチン負荷心筋血流検査、または薬剤による負荷などの言葉が出てきた場合は、心筋シンチ当日のカフェイン摂取は厳禁です。

ただし、心筋シンチを受けるにあたりカフェインを含まない水やお茶などの摂取に制限はありませんので、血流をよくするためにも積極的に水分をとってください。

なお、カフェインを含む飲食物以外にも、心筋シンチの種類によっては食事や普段服薬している薬の接種などに制限がかかる場合があります。詳しくは検査前の医師の説明をよく聞いたうえで、心筋シンチに臨んでください。

心筋シンチの4つの検査方法は?

心筋シンチの検査方法は、その手法や目的によって以下4種類に分けられます。

運動負荷心筋シンチ

あらかじめ患者に軽い運動をしてもらい、適度に心臓に負荷がかかったと判断されたタイミングでアイソトープを注入して行う方法です。

運動による負荷はアイソトープが心臓に十分に行き渡った時点まで続けて、カメラで心臓の様子を撮影して心臓を診ます。

薬物負荷心筋シンチ

運動ではなく、血流を増加させる薬を使って心臓に負荷をかけたうえでアイソトープを注入し、心臓に行き渡らせて撮影をする方法です。先述のカフェイン摂取制限がかかるのは、この心筋シンチの方法になります。

安静心筋シンチ(血流)

心筋の様子や、心臓内の血流が正常かどうかを測る目的で行われる心筋シンチです。運動や薬などによる負荷を一切かけずに、患者を安静にした状態でアイソトープを注入、カメラで撮影して検査します。

安静心筋シンチ(代謝)

心臓の働き具合や代謝状況を確認する目的で行われる、心筋シンチです。

先ほどご紹介した血流を検査する目的の場合と同様、安静にした状態で検査を行いますが、使用するアイソトープの種類を変えることで検査から得られる結果を変えます。

心筋シンチ検査に副作用はないの?

アイソトープをはじめ、心筋シンチで使用される一連の医薬品の使用で、副作用が報告された例はほとんどありません。アイソトープは放射性医薬品に分類される薬で、微量の放射線を含んでいますが、速やかに体外に排出されるため患者本人・家族への被ばくの心配もないとされます。

また、心臓カテーテル検査などで使用される血管造影剤に腎機能への影響やアレルギーの心配がある人にも、アイソトープは使用できます。

心筋シンチで使われる薬剤については、詳しくは検査前に担当医師に相談し、疑問点や不安をすべてクリアにしておきましょう。

おわりに:薬物負荷を使った心筋シンチでは、カフェインの摂取制限がかかることも

心筋シンチは、放射性医薬品の一種アイソトープを静脈から注入し行き渡らせた状態で心臓を撮影することで、心臓の血流・代謝・筋肉の状態などを確認する検査のことです。検査によって得たい情報により、使用するアイソトープの種類や心臓への負荷のかけかたが変わってくるのが特徴です。なお心筋シンチのうち、薬物で心臓に負荷をかけて行う検査方法では当日のカフェイン摂取を制限されることがあることも覚えておきましょう。

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