炭水化物の種類と健康的に炭水化物を食べるときのポイントは?

2018/11/6 記事改定日: 2020/3/2
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工藤 孝文 先生

記事監修医師

工藤内科 副院長 工藤孝文先生のスマホ診療できるダイエット外来

工藤 孝文 先生

炭水化物抜き(糖質抜き)ダイエットが一般化したことで「炭水化物を食べると太る」いうネガティブなイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。しかし、炭水化物は健康を保つために必要な栄養素です。この記事では炭水化物の種類と働き、健康を保つための炭水化物食品の選び方・食べ方のコツについて解説していきます。

炭水化物とは?

「炭水化物」は、糖類あるいは糖質とも呼ばれる、脂質やタンパク質と並ぶ三大栄養素のひとつです。日本人は伝統的に栄養エネルギーの半分以上を炭水化物からとる摂取量の多い民族といわれています。

炭水化物は、ブドウ糖や果糖などの単糖から構成され体内に吸収されてエネルギー源となる「糖質」と、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」とに分けることができます。

炭水化物が不足した状態が続くと、体内のタンパク質を分解することでエネルギー源を得るようになるため、基礎体力が低下して疲れやすくなったり、肝臓の解毒作用が低下して肌が荒れやすくなったりします。そして、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖は炭水化物から作られることになるため、炭水化物不足は脳の働きにも大きく影響します。

炭水化物にはどんな種類があるの?

炭水化物は、単位になる単糖類がいくつ繋がっているかで分類されており、単糖が1個の「単糖類」、2個の「二糖類」、2~10数個の「少糖類」、それ以上の「多糖類」があります。単糖類の主なものにブドウ糖、果糖、ガラクトース、二糖類の主なものにショ(砂)糖、麦芽糖、乳糖があります。

単糖類・二糖類

単糖類と二糖類はすべて体の中でエネルギーになる糖質で、この多くには強い甘味があります。消化吸収が速く、血液内の血糖濃度を上げやすいため、一度に多くとらないように注意することが必要です。

少糖類

少糖類は、多糖類のであるでんぷんを原料として酵素によって分解されることでつくられます。少糖類はオリゴ糖とも呼ばれていて、適度な甘みがあり、消化吸収が緩やかで腸内の善玉菌を増やす効果があります。

多糖類

多糖類には、代表的なエネルギー源であるデンプンやグリコーゲンがあります。また、果物に多く含まれるペクチン、こんにゃくに含まれるグルコマンナン、寒天に含まれるアガロースなどの食物繊維も多糖類に分類されます。

炭水化物はどんなものを選べばいいの?

米はパンや麺類などと比べて消化吸収率が高く、腹持ちもよい優れたエネルギー源です。白米より玄米の方が食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富であり、血糖の上昇も緩やかで太りにくいといわれています。消化器に問題がないようであれば、お米を食べるときはなるべく玄米を選ぶほうが健康的といえます。もしパンを食べるのであればライ麦パン、麺類を食べるのであれば蕎麦を選んでください。

また、食事を摂るときは、血糖値の上がり方がゆるやかになるように食べる順番を工夫することもおすすめです。まず食物繊維が豊富に含まれる食材(きのこ、海藻、野菜類)から食べて血糖値の上昇を緩やかにしてから、肉や魚などのタンパク質、最後に米などをとるようにしましょう。

ジャガイモ、ゴボウ、カボチャなどは糖質の高い野菜ですが、これらには食物繊維も多く満腹感が得やすく腸内環境を整える働きがあります。炭水化物は、砂糖が主体の飲食物を控えめにして、ジャガイモ、ゴボウ、カボチャなど食物繊維も豊富に含む野菜類からの摂取を心がけましょう。

子供の食事や赤ちゃんの離乳食

炭水化物は身体を作る重要な栄養素ですが、種類によっては消化するために胃や腸に負担をかけるものもあるため注意が必要です。

子どもや赤ちゃんの食事では、炭水化物のなかでも消化の良い米やうどんなどを選ぶのがおすすめです。とくに離乳食では柔らかいお粥にする、煮込みうどんにするなどできるだけ消化のよい形態に工夫するようにしましょう。

お菓子や果物の糖分などから炭水化物を摂ることもできますが、小児期の肥満は将来生活習慣病を発症するリスクを高めます。また、麺類やパン類にはアレルギーの原因になる小麦や卵が含まれていますので、初めて食べさせる時に慎重に与えるのはもちろん、食べた後に口の周りが赤くなるなど、何らかの変化が見られたら、できるだけ早く病院に連れていきましょう。

食物繊維が豊富なおやつレシピ

血糖値が気になるときでも、おいしいおやつはやめられないという人も多いと思います。無理な食事制限はリバウンドのもとなので、おやつを食べるときには血糖値の上昇を抑える食物繊維が豊富なレシピを取り入れてみましょう。ここでは、おススメレシピを2つご紹介します。

おからクッキー

食物繊維と良質なたんぱく質を多く含みながらも低カロリーなおからは血糖値が気になるときの強い味方です。おやつに変身させることもできるので、ぜひ試してみましょう。

生おからは150gほどを用います。軽くフライパンで空煎りして水分を飛ばした生おからに同量の薄力粉、適量の片栗粉、ベーキングパウダーを加えてよく混ぜ合わせます。

そこに、バターや砂糖、溶き卵を投入してよくこねて生地を作ります。適度な硬さにまとまったら、綿棒で伸ばしてお好きな型で型抜きし、180度に温めたオーブンで20分ほど焼きましょう。

牛乳寒天ゼリー

寒天は水溶性食物繊維を豊富に含み、簡単におやつに最適なゼリーを作ることができます。血糖値が気になる時には、牛乳を使用することで余分な糖分を抑えましょう。

棒寒天は表示通りに水につけて柔らかく戻し、細かくちぎって水気を絞っておきます。鍋に水と牛乳を300㏄ずつ混ぜ合わせてよく煮立たせ、寒天を投入してトロトロにします。

そこにお好みで砂糖やバニラエッセンスを加えて味や香りを整え、粗熱を取ったら型に流し込み、冷蔵庫でよく冷やせば完成です。

おわりに:種類は多様、血糖値上昇を緩やかにするには食物繊維が多いものから食べよう

炭水化物は、体のエネルギー源である糖質と、食物繊維に分けられます。種類は単糖類の数によって大きく4つに分けられます。血糖値を急上昇させないためには、甘さが強い砂糖など単糖類、二糖類は控え目にし、食事は食物繊維を多く含むものから食べ始めるようにするのがコツです。

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