ブロッコリースプラウトでメタボや肥満が改善する!?

2018/11/9

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

スーパーや八百屋さんなどで見かけることの多い「ブロッコリースプラウト」。サラダに入れることも多い野菜の一種ですが、このブロッコリースプラウトには、実はメタボや肥満の改善効果があるといわれているのです。詳しくは以降で解説していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

ブロッコリースプラウトでメタボや肥満が改善するって本当?

近年、ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトには、肥満を抑制する効果があるということが研究によって明らかになりました。

これには、ブロッコリースプラウトに多く含まれる「スルフォラファン」という成分が関係しており、スルフォラファンを混ぜた高脂肪食を14週間与え続けられたマウスは、スルフォラファンが混ざっていない高脂肪食を食べたマウスと比べ、体重の増加率が15%抑制、さらに内臓脂肪量が20%も減少したということです。

ブロッコリースプラウトを食べると、なぜ肥満が改善するの?

先ほど少し触れたとおり、ブロッコリースプラウトによる肥満の改善には、スルフォラファンという成分が関係しています。このスルフォラファンには下記の2つの作用があるということが、最近の研究によって判明しました。

1.脂肪細胞の褐色化を促進し、エネルギーの消費量を増やすことで肥満を抑制する

脂肪細胞には、エネルギーを溜め込む「白色脂肪細胞」、エネルギーを燃焼させる「褐色脂肪細胞」という2種類があります。褐色脂肪細胞が褐色なのはミトコンドリア量が多いためで、このミトコンドリアのもつ熱産生タンパク質の作用によって、余分なエネルギーが燃焼されるようになります。つまり、逆に褐色脂肪細胞の量が少ないと、余分な脂肪が蓄積されてしまい、肥満やメタボを招くようになります。

そしてスルフォラファンは、この脂肪細胞の褐色化を促進する作用があることがわかっています。

2.高脂肪食が原因の「肥満型」の腸内フローラを改善する

近年、腸内環境と肥満には関連性があることがわかってきており、悪玉菌が優勢な腸内環境の人は、善玉菌が優勢な人と比べて太りやすいといわれています。そしてスルフォラファンは、高脂肪食によって悪玉菌が増えてしまった「肥満型」の腸内フローラを改善していたことも、研究によって明らかになりました。

ブロッコリースプラウトを使ったおすすめレシピ

ブロッコリースプラウトを食べるときはサラダに混ぜる、という人はかなり多いかと思いますが、サラダ以外のおかずとしてもブロッコリースプラウトを美味しく味わうことができます。ここではおすすめのレシピを2つご紹介していきます。

ブロッコリースプラウトのサバ缶和え

材料(2人分)

  • ブロッコリースプラウト 30g
  • サバの水煮缶 1/2缶
  • ミニトマト 4個
  • ★レモン汁 大さじ1と1/2
  • ★オリーブオイル 大さじ1
  • ★はちみつ 小さじ1と1/2
  • ★塩 少々
  • ★こしょう 少々

作り方

  1. ミニトマトを4等分にし、ブロッコリースプラウト、サバをあわせる
  2. ★を混ぜ合わせ、①に和えたら完成

ブロッコリースプラウトのスムージー

材料(2人分)

    • ブロッコリースプラウト 30g
    • ほうれん草 3枚
    • バナナ 1カップ
    • りんご 1カップ

作り方

      1. 野菜や果物を全て適当な大きさに切る
      2. ①をミキサーに入れ、なめらかになったら完成

おわりに:ブロッコリースプラウトを日々の食卓に

エネルギーの燃焼促進効果や、腸内環境の改善効果があるとされるブロッコリースプラウト。いつものサラダに加えても良し、おかずにしても良し、スムージーにしても良しとさまざまな楽しみ方ができます。メタボ予防や改善をしたいという方は、ぜひ試してみてくださいね。

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