記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/11/3 記事改定日: 2020/4/16
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
メタボ解消には、ウォーキングや水泳などの有酸素運動で脂肪を燃焼させていくことが大切ですが、効率よく内臓脂肪を減らすには、実は「筋トレ」も欠かせないことをご存知でしょうか。
この記事では、ダイエット時に筋トレをすることの重要性について解説していきます。脱メタボを目指す人はぜひ参考にしてください。
腹筋やスクワット、腕立て伏せなどの筋トレは無酸素運動です。一般的にはメタボ解消=ダイエットには有酸素運動が有効といわれていますが、筋トレがメタボ解消につながるのはなぜでしょうか。それには以下のような理由があります。
筋トレで筋肉量を増やすことには基礎代謝を上げる効果もあります。基礎代謝とは、生きていくために最低限必要なエネルギーのことです。
私たちは、じっとしている間も内臓を動かしたり体温を保たりするためにエネルギーを消費しています。基礎代謝が低ければエネルギーの消費量が少なくなるので痩せにくい体になりますし、基礎代謝が高ければより多くのエネルギーを消費することになるので太りにくく痩せやすい体になります。
筋肉はエネルギー消費率が高いため、基礎代謝の向上に大きく関わってきます。
インスリンが作用しやすくなることを「インスリン抵抗性の改善」といいます。インスリンはすい臓から分泌されるホルモンの一種で、以下の作用があります。
インスリンが作用しにくくなると血糖値が高くなりやすくなります。また、インスリンが作用しにくくなることで膵臓が過剰にインスリンを分泌するようになり、脂肪が溜まりやすい体質を作ってしまいます。
インスリンが作用しやすくなるように「インスリン抵抗性を改善」するには有酸素運動が有効ですが、筋トレで筋力量を増やすことも効果があると考えられています。
筋トレには、脂肪の分解効率を高める効果があります。
筋トレをした後は成長ホルモンが分泌されますが、成長ホルモンには脂肪を分解して脂肪酸の濃度を高める作用があります。脂肪酸は体内でエネルギーとして消費されますので、有酸素運動は筋トレ後に行ったほうが、より効率よく脂肪を消費できます。
効率よく脱メタボを実現するには、ウォーキングなどの有酸素運動をする前に筋トレを実施することが大切です。大体の目安としては、1日10分くらい、少し汗ばむ程度のトレーニングを行うようにしてください。おすすめの筋トレメニューは以下のとおりです。
オフィスや自宅、アパート、マンションなどの階段を10段だけ使い、昇り降りを繰り返すだけで下半身の大きな筋肉を鍛えることができます。
また、普通に歩くよりも2倍エネルギーを消費することになるため、仮に20分階段昇降するだけでも20分歩るくのと同じくらいのエネルギーを消費できることになります。
これを20回、3セットほど繰り返しましょう。
これを20回、3セットほど繰り返しましょう。
ダイエットや脱メタボのためには、上で述べたような筋トレを行うことも大切ですが、その後の食事にも注意することが大切です。
なかには、運動してカロリーを消費したからといって安心していつもより多くの食事を摂る人もいるでしょう。しかし、これは本末転倒です。
運動後はいつもよりお腹がすくこともありますが、適正カロリーをしっかり守って脂質・糖質を控えめにしたバランスよい食事を心がけましょう。
また、筋トレ後は筋肉がダメージを受けている状態であるため、より効率的に筋力をアップさせるには、筋肉の元となるたんぱく質や疲労回復効果のあるビタミンCなどを積極的に摂るようにしてください。
脂肪を減らすため、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動に力を入れている人も多いでしょうが、有酸素運動の前に筋トレをしたほうが、効率のよく脂肪燃焼できます。いつもの運動メニューにぜひ取り入れてみてください。
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