記事監修医師
川崎たにぐち皮膚科、院長
寒い季節になってくると空気が乾燥して、どうしても肌が乾燥しやすくなります。
化粧水や保湿クリームを塗ってケアするのも良いですが、外側からだけでなく、食事を見直して内側からの保湿もしてみませんか。
今回は乾燥肌を改善できる食べ物とその効能、おすすめの食べ方までご紹介していきます。
そもそも肌の乾燥が起こるのには、以下のような原因が潜んでいるとされます。
肌のターンオーバーが正しく行われれば、常に肌の細胞が新しい状態になるため、保水力や皮脂量が不足や、バリア機能の低下も起こりにくくなります。
つまり、肌のターンオーバーを活性化する作用のある食べ物を積極的に摂ることで、食事から乾燥肌を改善することも可能になるというわけです。
ここからは、乾燥肌の改善に効果的な食べ物の具体例と、それぞれに含まれる栄養素や効能について、1つ1つご紹介していきます。
これらの食べ物の豊富に含まれるタンパク質はターンオーバーを正常化し、細胞の再生を促して肌がもともと持っている保湿因子を生成してくれます。
これらの食べ物に豊富に含まれるビタミンCは、血中に溶けて肌ダメージの一因となる活性酸素を除去し、保水作用のあるコラーゲン精製とターンオーバーを助けます。
これらの食べ物に豊富に含まれるビタミンEには、血行を良くして肌の新陳代謝を活発にする働きがあります。
高い抗酸化作用があり、細胞が壊れないように守って肌のバリア機能を高める作用も。
レバーと豚肉、大豆製品、うなぎ、牛乳に豊富に含まれるビタミンB2、さんまやまぐろなどの魚類、卵、大豆製品に含まれるビタミンB6などは、ビタミンB群と呼ばれます。
肌を作るタンパク質の代謝を助けて肌の再生を促し、ターンオーバーをサポートしてくれます。
これらの食材に多く含まれるビタミンA(レチノールやβカロテン)には、皮膚や粘膜を丈夫にして肌のバリア機能を高め、ターンオーバーを活性化する作用があります。
これらの食材に多く含まれるオメガ3系・オメガ6系など必須脂肪酸には、肌のターンオーバーを促す性ホルモンや、肌細胞膜の材料となります。
なお、肉類ならできるだけ脂身の少ない部分、大豆食品は豆腐や納豆、乳製品はチーズやヨーグルトなどの発酵食品を積極的に摂るのがおすすめです。
またビタミンを摂るためにブロッコリーやかぼちゃ、ニンジンなどの緑黄色野菜を食べるときは、水に溶けた栄養素まで取れるよう汁物にすると良いです。
ここからは、前項までにご紹介した乾燥肌に良い食べ物を使ったおすすめのレシピを2つ、含まれている栄養素とともにご案内します。
いずれも簡単で、おいしくいただけるレシピなので、参考にしてください。
お好みで、活性酸素から細胞を守り肌のターンオーバーを促すビタミンCが豊富なレモンを添えて、食べる直前に絞ってもおいしくいただけます。
血行と肌の代謝を促進し、肌のバリア機能を高めるビタミンEを豊富に含む代表的な魚卵であるタラコを使った、簡単でおいしいスープご飯のレシピです。
なお塩の量や味付けは、タラコの塩味も考慮して好みに合うよう整えてくださいね。
肌の乾燥や栄養不足や加齢、空気の乾燥などから肌細胞の機能低下やターンオーバー周期の乱れが起こることで発生します。このため、肌細胞の生まれ変わりや保水機能、代謝を活性化する作用のある食品を積極的に摂れば、体の内側からも乾燥肌を改善させられるのです。もちろん、洗濯洗剤や柔軟剤、基礎化粧品など、お肌に直接触れるものを見直すことも大切です。この記事を参考に、乾燥肌の改善に効果的な栄養素や食べ物を理解し、おすすめのレシピを取り入れながら日々の食事を少しずつ変えていってください。
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