赤ちゃんの無呼吸、気をつけたほうがいいのはどんなとき?

2017/4/11 記事改定日: 2018/2/13
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ呼吸の仕組みが未発達なので、一時的に無呼吸になることがあります。でも、中には病院へ連れていったほうがよい状態のときもあります。この記事では、気をつけたい赤ちゃんの無呼吸にはどのようなものがあるかを解説します。

赤ちゃんの無呼吸とは

生まれたばかりの赤ちゃんは、呼吸をしているときもあれば、5~10秒くらい無呼吸の状態が続くときもあります。これは、赤ちゃんの呼吸をコントロールしている呼吸中枢が十分に発達していないために起こるものです。成長すれば呼吸中枢が発達し、大人と同じように呼吸をコントロールできるようになるので、特に心配はいりません。
しかし、無呼吸の状態が長すぎたり、肌の色が変わってきたりといった変化がみられたときは、病気の可能性があります。

赤ちゃんの肌や唇の色が変わる「新生児無呼吸発作」とは

新生児無呼吸発作とは、無呼吸の状態が20秒以上続いているか、無呼吸状態は20秒以下でも、徐脈(心拍数が低下すること)やチアノーゼ(肌や唇の色が紫色に変わること)がみられる症状です。
この病気は、呼吸中枢や気道が未発達であることが原因で起こります。このため、早産の赤ちゃんが発症しやすいと言われています。
赤ちゃんの無呼吸発作は、背景に原因が隠れている可能性もあるため注意が必要です。なんとなく元気がない、無呼吸発作からの回復に時間がかかる、徐脈やチアノーゼの症状がひどい、おしっこの量が少ないといった症状がみられたら、すぐに病院で診てもらいましょう。

新生児無呼吸発作の治療

皮膚刺激や体位変換などの理学療法、テオフィリンなどの薬物療法が行われます。これらの治療によっても無呼吸発作が改善されないときは、酸素投与や経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行います。さらに重度の場合は人工呼吸器管理が行われます。
(参考:日本産科婦人科学会、産科疾患の診断・治療・管理、新生児の管理と治療)

赤ちゃんの無呼吸を起こすそのほかの病気はどんなものがある?

赤ちゃんが無呼吸になってしまう病気には、ほかにも以下のようなものがあります。

新生児仮死

新生児仮死とは、生まれたばかりの赤ちゃんがうまく呼吸できず、酸素不足になって仮死状態になってしまう病気です。喘(あえ)ぐような呼吸のあとに無呼吸が起こります。
治療では、赤ちゃんの皮膚を刺激したり、体温を維持できるよう温めてあげたりしながら、体温が下がるのを防ぎます。

アデノイド肥大

上咽頭(鼻で呼吸をするときの通り道)にあるリンパ組織のかたまりを「アデノイド」と言います。アデノイドが大きくなると、喉の痛みや鼻づまり、リンパ組織の腫れとともに無呼吸がみられることがあります。
アデノイド肥大は、成長するにつれて徐々にみられなくなりますが、頻繁に無呼吸状態になっているときは、手術でアデノイドと扁桃を同時に切除することがあります。

おわりに:無呼吸の状態が20秒以上続いたら、病院へ連れていこう

生まれたばかりの赤ちゃんは呼吸の調節機能が未発達なので、5~10秒くらい無呼吸になることがあります。しかし、無呼吸の時間が20秒以上続いたり、肌や唇の色が紫色に変わったりすると、新生児無呼吸発作を発症している可能性が高くなります。日ごろから赤ちゃんの様子をよく観察して、気になる症状がみられたらすぐに病院へ連れていきましょう。

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